AUTHENTIC RECIPE
Foie Gras Poêlé aux Raisinsフォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)
鴨のフォワグラに香ばしい焼き色をつけ、葡萄と甘口ワインのソースを合わせる温かい前菜です。ソースとトーストを先に用意し、フォワグラを焼いた脂で葡萄を温めて仕上げます。このレシピは国内向けに中心まで加熱する版で、半生の仕上がりを目標にはしません。
本場バスクと南西部で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(2人分)
- 鴨のフォワグラ(生・厚切り)160g1枚80g、厚さ1.5〜2cmの切り身2枚。冷凍品は表示に従って冷蔵解凍する。
- マスカット系白葡萄180g種なし。半量は皮を湯むきし、半量は皮つきのまま房から外す
- ソーテルヌ(貴腐甘口白ワイン)80mlデグラッセ(鍋底の旨みを液体で溶かす作業)とソースのベースに使用
- 鶏の褐色フォン120ml無塩または低塩のもの。煮詰めてソースのボディにする
- ヴェルジュ(未熟葡萄の果汁)20mlソースの酸の調整用
- エシャロット1個約25g。ごく細かいみじん切り(シズレ)
- 無塩バター20gソースベース10g、仕上げ10g。
- アルマニャック15ml着火はせず、煮立ててアルコール分を飛ばすAmazonで探す楽天市場で探す
- フルール・ド・セル3g焼成直前の下味と、盛り付け後の仕上げに分けて使うAmazonで探す楽天市場で探す
- 黒胡椒(粗挽き)1g焼成直前に挽く
- グラニュー糖5g葡萄を軽くグラッセ(照りをつける)するため
- 薄力粉8gフォワグラの表面に薄くまぶし、焼き崩れを防ぐ
- パン・ド・カンパーニュ2枚厚さ1cmにスライスし、フォワグラの下敷きにトーストする
- シブレット(アサツキ)3g小口切り。仕上げに散らす
- マーシュ(ノヂシャ)20g洗って水気を完全に切る。皿の彩りに添える
Amazon・楽天市場へのリンクはアフィリエイトリンクです。
買い物リストをつくる作り方
葡萄・香味・付け合わせの下ごしらえを整える
- 1 マスカット系白葡萄180gを房から外し、90g分は沸騰した湯に10秒浸して氷水に取り、指で皮をむく。
- 2 残り90gは皮つきのまま、水気をキッチンペーパーで拭き取る。
- 3 エシャロット1個(約25g)の皮をむき、ごく細かいシズレ(みじん切り)にする。
- 4 シブレット3gを幅2mmの小口切りにする。
- 5 マーシュ20gを冷水で洗い、サラダスピナーで水気を完全に切って冷蔵庫に入れる。
- 6 ソーテルヌ80ml、鶏の褐色フォン120ml、ヴェルジュ20ml、アルマニャック15mlをそれぞれ計量し、コンロ脇に並べる。
- 7 無塩バター20gを1cm角に切り、冷蔵庫に戻して冷たく保つ。
完了の目安
葡萄が皮むき90g・皮つき90gに分かれ、液体類とバターがコンロ脇にすべて揃っている。
厚切りフォワグラを整えて冷やす
- 1 冷蔵したフォワグラ2枚の切り口に見える太い血管を、身を崩さないようナイフの先で取り除く。
- 2 ペーパーで水気を拭き、清潔なバットに並べてラップをかけ、焼く直前まで冷蔵する。
完了の目安
厚さ1.5〜2cm・約80gのエスカロップ2枚が切り出され、冷蔵庫で冷えている。
注意点
フォワグラは室温に長く置くと脂が緩む。
甘口ワインのソースベースを作る
- 1 小鍋でバター10gを溶かし、刻んだエシャロットを1分30秒炒める。
- 2 いったん火を止め、アルマニャック15mlを注ぐ。
- 3 再び中火にかけ、40〜50秒煮立ててアルコール臭を飛ばす。
- 4 ソーテルヌ80mlを注ぎ、木べらで鍋底の旨みをこそげ落とすデグラッセ(鍋底の旨みを液体で煮溶かすこと)を行う。
- 5 中火のまま2〜3分煮詰め、液量が半分になるまで詰める。
完了の目安
鍋底の焦げ付きが完全に溶け、液面が鍋底を薄く覆う程度まで減っている。
注意点
蒸留酒には着火しない。
フォンとヴェルジュでソースを煮詰める
- 1 鶏の褐色フォン120mlを注ぎ、中火で4〜5分、液量が約60mlになるまで煮詰める。
- 2 ヴェルジュ20mlを加えて20秒煮立て、味をみてフルール・ド・セル0.5gで調える。
- 3 火を止め、蓋をして温かく保つ。残りのバター10gはまだ加えない。
完了の目安
ソースに軽いとろみがあり、アルコールの刺激臭がなければ次へ。
パン・ド・カンパーニュを台座にトーストする
- 1 並行(パンを焼く間に)盛り付け皿2枚を温める。
- 2 厚さ1cmのカンパーニュ2枚を用意する。
- 3 オーブントースターまたは魚焼きグリルで、両面を各1分30秒、縁がきつね色になるまで焼く。
完了の目安
表面が乾いて縁がきつね色になり、持つと軽く硬さを感じる。
フォワグラに下味と薄力粉の膜をつける
- 1 フライパン(鉄または厚手)を中火にかけ、油を引かずに2分30秒予熱する。
- 2 (予熱の間に)冷蔵庫からエスカロップ2枚を出し、キッチンペーパーで両面の水気と滲み出た脂を軽く押さえる。
- 3 フルール・ド・セル1.5gと黒胡椒0.5gを両面に均一に振る。
- 4 薄力粉8gを茶漉しでエスカロップの両面と側面に薄くふるいかけ、余分な粉を手で払い落とす。
完了の目安
両面が粉で白くうっすら覆われ、フライパンから薄く陽炎が立っている。
フォワグラに焼き色を付けて火を通す
- 1 予熱したフライパンを強めの中火にし、油を引かずにエスカロップ2枚を間隔を空けて置く。
- 2 そのまま動かさず片面を45〜60秒焼き、フライ返しで縁を持ち上げて焼き色を確認する。
- 3 焼き色がついたら裏返し、火を弱めて加熱する。清潔な中心温度計を横から刺し、中心75℃以上で1分以上を確認する。
- 4 温めたバットに取り出し、アルミ箔をふんわりかける。
- 5 溶け出した脂をフライパンに小さじ2程度だけ残し、余分は耐熱容器へ移す。
完了の目安
両面に焼き色が付き、中心75℃以上で1分以上の加熱を満たせば次へ。
注意点
焼き色だけで中心の火通りを判断しない。
葡萄とソースを最後に合わせる
- 1 フォワグラを焼いたフライパンを中火に戻し、皮つき葡萄90gと皮むき葡萄90gを入れて木べらで転がしながら60秒温める。
- 2 グラニュー糖5gを全体に振り、さらに60〜90秒、鍋を揺すりながら葡萄に照りをつける。
- 3 用意した温かいソースを加えて混ぜ、火を止める。残りのバター10gを溶かし込み、葡萄に絡める。
完了の目安
葡萄の表面に光沢が出て、果皮にごく淡い焼き色が点々とついている。
皿に組み立てて仕上げる
- 1 温めた皿の中央にトーストしたパンを1枚ずつ置く。
- 2 パンの上にフォワグラのポワレを1枚ずつのせる。
- 3 葡萄をフォワグラの周囲に均等に散らし、ソースをスプーンでフォワグラとパンの縁にかける。
- 4 マーシュ20gを皿の手前に半量ずつ添える。
- 5 フォワグラの上にフルール・ド・セル1gを指でつまんで散らし、黒胡椒0.5gを挽きかける。
- 6 シブレットの小口切り3gを全体に散らす。
完了の目安
フォワグラの焼き面につやがあり、ソースが皿に流れ広がらず縁にとどまっている。
作り方を読み終えたら。
その一皿を、コースにする。
作りたい料理を選ぶと、Tabelia アプリが献立の買い物リストと当日の段取りをひとつに束ねます。調理中の疑問には、Chef Authen が具体的な判断基準で答えます。
コーチングとアプリの機能 Download on the App Store
INGREDIENT OPTIONS
手に入る食材で、本格の輪郭を保つ
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)は、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。
鴨のフォワグラ(生・厚切り)の代わりに
ガチョウのフォワグラ(生)
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
より繊細で上品な風味になるが脂の溶け出しが早く、コクの押しは弱まる。
ガチョウのフォワグラも1枚80g、合計160gとする。中心75℃以上で1分以上の加熱基準は変えない。
マスカット系白葡萄の代わりに
シャスラ(白葡萄)
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
香りが穏やかになり、酸味がやや前に出る。
マスカット系白葡萄の代わりに
巨峰(種なし)
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
甘みが強く果肉が厚いため、ソースが甘く重くなり香りのニュアンスが単調になる。
皮を全量むき、加熱時間を30秒短縮して煮崩れを防ぐ。
ソーテルヌ(貴腐甘口白ワイン)の代わりに
モンバジヤック
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
ほぼ同質。蜂蜜香がやや控えめになる。
ソーテルヌ(貴腐甘口白ワイン)の代わりに
貴腐でない甘口白ワイン+蜂蜜小さじ1
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
貴腐由来の複雑な蜜香が失われ、単純な甘さになる。
デグラッセ後に蜂蜜小さじ1を加えて溶かす。
鶏の褐色フォンの代わりに
市販の無塩チキンブイヨン
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
骨由来のゼラチン感が乏しく、ソースの粘度と余韻が軽くなる。
煮詰め時間を2分延長し、仕上げのバターを5g増やしてとろみを補う。
鶏の褐色フォンの代わりに
鴨のフォン
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
より郷土色が強く、コクが深まる。
同量の無塩チキンブイヨンへ置き換え、木べらを薄く覆う濃度まで煮詰める。
ヴェルジュ(未熟葡萄の果汁)の代わりに
レモン汁
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
柑橘の香りが加わり、南西部らしい葡萄の一体感が薄れる。
ヴェルジュ(未熟葡萄の果汁)の代わりに
白ワインビネガー+水(1:1)
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
酸が鋭く直線的になり、葡萄由来の丸みが減る。
エシャロットの代わりに
玉ねぎ
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
甘みが強く香りが鈍くなり、ソースの輪郭がぼやける。
みじん切り量を20gに減らし、炒め時間を1分延長して 水分 を飛ばす。
アルマニャックの代わりに
コニャック
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
より滑らかで華やかな香りになり、南西部特有の力強い土っぽさが減る。
アルマニャックの代わりに
ブランデー不使用(ソーテルヌを15ml増量)
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
蒸留酒の香ばしい余韻が消え、全体が甘く平坦になる。
アルマニャックを加える工程を省き、ソーテルヌを95mlでデグラッセする。
フルール・ド・セルの代わりに
粗塩
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
塩味が尖り、口の中でほどける繊細さが減る。
パン・ド・カンパーニュの代わりに
ブリオッシュ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
甘くバターリッチになり、脂の重さがより強調される。
焦げやすいためトースト時間を1分短縮する。
この料理について
フォワグラと果実を合わせる温かな前菜は、フランスの食卓に季節感を添えます。南西部の地域の食文化を思い浮かべながら、秋にはぶどうとの組み合わせを楽しめます。
客を迎える夕食では、小さく切り分けた一皿を食事の始まりに供します。冷製のフォワグラとは違う、温かな料理としての表情を味わう献立です。
QUESTIONS
よくある質問
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)に巨峰(種なし)を使ってもいいですか?
使えます。ただしマスカット系白葡萄を巨峰(種なし)に替えると本格度が10点下がります。甘みが強く果肉が厚いため、ソースが甘く重くなり香りのニュアンスが単調になる。皮を全量むき、加熱時間を30秒短縮して煮崩れを防ぐ。
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)に貴腐でない甘口白ワイン+蜂蜜小さじ1を使ってもいいですか?
使えます。ただしソーテルヌ(貴腐甘口白ワイン)を貴腐でない甘口白ワイン+蜂蜜小さじ1に替えると本格度が10点下がります。貴腐由来の複雑な蜜香が失われ、単純な甘さになる。デグラッセ後に蜂蜜小さじ1を加えて溶かす。
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)に市販の無塩チキンブイヨンを使ってもいいですか?
使えます。ただし鶏の褐色フォンを市販の無塩チキンブイヨンに替えると本格度が10点下がります。骨由来のゼラチン感が乏しく、ソースの粘度と余韻が軽くなる。煮詰め時間を2分延長し、仕上げのバターを5g増やしてとろみを補う。
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)を失敗せずに作るコツはありますか?
つまずきやすいのは次の点です。フォワグラは室温に長く置くと脂が緩む。蒸留酒には着火しない。焼き色だけで中心の火通りを判断しない。
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)を作るのにどれくらい時間がかかりますか?
2人分で合計1時間5分です(準備30分・調理35分)。
フォワグラ・ポワレ・オー・レザン(フォワグラのポワレ 葡萄添え)は家庭で作るのが難しいですか?
難易度は5段階中3です。全9工程のうち仕上がりを左右するのは「厚切りフォワグラを整えて冷やす」「甘口ワインのソースベースを作る」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。
READER REVIEWS
ユーザーレビュー
この料理を作った感想を教えてください
評価ありがとうございます。確認後に公開されます。