AUTHENTIC RECIPE

Velouté de Potironヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)

Velouté de Potiron(ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ))
難易度★★☆☆☆ 準備15分 調理1時間19分 分量6人分 地方パリと中央部・パリ

ブロンドのルーで軽くとろみをつけた鶏のブイヨンでかぼちゃを煮含め、裏ごしして絹のようになめらかにした古典的なヴルーテ。仕上げは卵黄と生クリームのリエゾンで結び、冷たいバターでモンテして光沢と丸みを与える。ポタージュのように単に潰すのではなく、ルー・裏ごし・リエゾンという三つの工程を踏むことで、口当たりがビロード(velours)と形容される質感に到達する。古典の potage velouté の定型どおり、バターで炒めたクルトンを別添えにして供する。

本場パリと中央部で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。

100 / 100

AUTHENTICITY SCORE

本格度スコア

標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。

材料(6人分)

6
  • かぼちゃ(栗かぼちゃなどの西洋かぼちゃ)700g皮と種・わたを除いた正味。3cm角に切る
  • 長ねぎ(白い部分)120g縦半分に割って層の間を流水で洗い、5mm幅の小口切り
  • 玉ねぎ80g2mm厚の薄切り。色づけずに甘みを引き出す
  • ブイヨン・ド・ヴォライユ(鶏のだし)700ml無塩または薄塩のもの。澄んだ白いブイヨンを使う
  • 無塩バター60g25gは野菜のシュエとブロンドのルー用、20gは1.5cm角に切って冷蔵しモンテ用、15gはクルトンを炒める用に分けておく
  • 薄力粉20gふるっておく。ルーのとろみ付け用
  • クレーム・フレーシュ(濃厚生クリーム)150ml乳脂肪35%以上。120mlをリエゾンに、30mlを飾りのマーブル用に取り分けるAmazonで探す楽天市場で探す
  • 卵黄3個クレーム・フレーシュ120mlと合わせてリエゾンにする
  • タイム2本生の枝。ローリエとともにブーケ・ガルニにして煮込みに入れる
  • ローリエ1枚煮込みに入れ、裏ごし前に取り出す
  • ナツメグ(ホール)小さじ0.5仕上げに削りおろす
  • 食塩(細粒)6g野菜の下味に2g、仕上げに4gを味を見ながら
  • 白胡椒(挽きたて)小さじ0.5黒い粒子が残らないよう白胡椒を使う
  • 食パン(サンドイッチ用)2枚約60g。耳を落として1cm角に切り、バターで炒めてクルトンにする

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作り方

1約15分

かぼちゃと香味野菜を切り分け、ブーケ・ガルニと計量を整える

  • 1 かぼちゃ(西洋かぼちゃ)の皮と種・わたを除き、正味700gを3cm角に切りそろえる。
  • 2 長ねぎの白い部分120gを縦半分に割り、層の間を流水で洗ってから5mm幅の小口切りにする。
  • 3 玉ねぎ80gを繊維を断つ方向に2mm厚の薄切りにする。
  • 4 タイム2本とローリエ1枚をタコ糸で束ね、ブーケ・ガルニ(香草束)にする。
  • 5 クレーム・フレーシュ(濃厚生クリーム)150mlのうち120mlをボウルに、30mlを小さな器に取り分ける。
  • 6 無塩バター60gを、シュエとルー用25g・モンテ・オ・ブール(冷たいバターを加えて仕上げる乳化)用20g・クルトン用15gに切り分ける。
  • 7 モンテ・オ・ブール用の20gは1.5cm角に切り、皿に広げて冷蔵庫に戻しておく。
  • 8 薄力粉20gを茶漉しでふるい、小皿に用意する。

完了の目安

かぼちゃの角切りが同じ大きさにそろい、香味野菜・ブーケ・ガルニ・計量済みの粉と乳製品がすべて手元に並んだ状態。

2約12分

長ねぎと玉ねぎを色づけずシュエして甘みを引き出す

  • 1 厚手の鍋にシュエとルー用の無塩バター25gを入れ、弱火で泡が静かに立つまで溶かす。
  • 2 長ねぎと玉ねぎを入れ、食塩2gを振って木べらで全体にバターをまとわせる。
  • 3 落とし蓋代わりにクッキングシートを鍋肌に沿わせてのせ、弱火で10〜12分、2分おきに混ぜながらシュエ(野菜に汗をかかせるように蒸し炒めにする)する。

完了の目安

長ねぎと玉ねぎが透き通ってしんなりし、鍋肌にも野菜にも一切焼き色がついていない状態。

生のねぎの刺すような匂いが消え、甘い香りに変わった状態。

3約6分

ブロンドのルーを作りブイヨンでのばす

  • 1 弱火のまま、ふるった薄力粉20gを鍋全体に振り入れ、木べらで粉気がなくなるまで混ぜる。
  • 2 弱火で2〜3分、絶えず混ぜながら加熱し、ルーをブロンド(淡い麦わら色)まで炒める。
  • 3 ブイヨン・ド・ヴォライユ(鶏のだし)700mlのうち200mlをまず注ぎ、泡立て器でダマがなくなるまで手早くのばす。
  • 4 残りのブイヨン500mlを2回に分けて注ぎ、その都度泡立て器で均一にのばす。

完了の目安

粉の生っぽい匂いが消えて香ばしいナッツのような香りが立ち、液体にダマがなく均一にとろみがついた状態。

4約32分

かぼちゃを煮含めて串がすっと通るまで炊き、クルトンを炒める

  • 1 並行(煮込みの間に)食パン2枚の耳を落として1cm角に切り、フライパンでクルトン用の無塩バター15gを中火で溶かし、3〜4分絶えず揺すってきつね色のクルトンにし、キッチンペーパーに取る。
  • 2 かぼちゃの角切り700gとブーケ・ガルニを鍋に加え、木べらでひと混ぜする。
  • 3 中火にして約5分かけて沸騰させ、表面に浮いたアクをお玉で2分ほどかけて丁寧にすくい取る。
  • 4 蓋を少しずらしてのせ、弱火で25分、5分おきに鍋底から混ぜながら煮る。

完了の目安

かぼちゃの角に竹串を刺すと抵抗なくすっと通り、煮汁がとろりと木べらにまとわりつく状態。

5約10分

裏ごししてビロードの口当たりにする

  • 1 ブーケ・ガルニをトングで取り出して捨てる。
  • 2 鍋の中身(総量約1.5L)を2〜3回に分けてミキサーに移し、各回とも高速で1分回してなめらかなピュレにする。
  • 3 ピュレをシノワ(円錐形の目の細かい濾し器)に流し、木べらで押しつけながら別鍋に裏ごしする。
  • 4 濾し器に残った繊維はゴムべらでこそげ取って捨て、濾し器の外側に付いたピュレも鍋に落とす。

完了の目安

濾し器に繊維だけが残り、鍋のヴルーテが均一な光沢を持つ絹状になった状態。

注意点

熱い液体は噴き出す危険があるため、ミキサーの対応温度・容量に従う。

6約8分

卵黄と生クリームのリエゾンで結ぶ

  • 1 ボウルに卵黄3個と取り分けたクレーム・フレーシュ120mlを入れ、泡立て器で均一になるまで混ぜてリエゾン(卵黄と生クリームによる濃度付け)を作る。
  • 2 裏ごししたヴルーテを弱火にかけ、鍋肌に小さな泡が立ち始める手前まで温める(沸騰させない)。
  • 3 熱いヴルーテをお玉1杯ずつ、計3杯リエゾンのボウルに少しずつ注ぎ、泡立て器で混ぜて温度をならす。
  • 4 温めたリエゾンを鍋に戻し入れ、弱火で3〜4分、湯気が細く立つ状態を保ちながら、木べらで8の字を描いて絶えず混ぜる。

完了の目安

木べらの背に膜が張り、指でなぞった跡が流れずに残る(ナッペ)状態。

鍋肌に泡が立たず、湯気だけが細く立ち続けている状態。

注意点

卵黄を加えてから沸騰させると、固まって分離する。

7約5分

モンテ・オ・ブールで光沢を与え、ナツメグで調味する

  • 1 火を止め、冷やしておいた角切りバター20gを3回に分けて加え、鍋を揺すりながら木べらで静かに混ぜて溶かし込む。
  • 2 食塩4gを2gずつ加えて味を見ながら調え、白胡椒小さじ1/2を挽き入れる。
  • 3 ナツメグをおろし金で小さじ1/4分削り入れ、全体を静かに混ぜる。

完了の目安

表面に鏡のような光沢が生まれ、塩味とナツメグの香りが立って角のない丸い味にまとまった状態。

8約6分

クリームのマーブルを描き、クルトンを別添えで供する

  • 1 深皿6枚に熱湯を注いで2分置き、湯を捨てて布巾で水気を拭き取る。
  • 2 温めた皿にヴルーテを等分に注ぎ、皿を軽く回して表面を平らにする。
  • 3 取り分けておいたクレーム・フレーシュ30mlをスプーンで各皿の表面に点状に落とし、竹串の先で渦を描いてマーブル模様にする。
  • 4 クルトンを小さな器に盛り、皿と一緒に供する。

完了の目安

温かい皿の上でオレンジ色の表面に白いマーブルが映え、別添えのクルトンが揃った状態。

Chef Authen

作り方を読み終えたら。

その一皿を、コースにする。

作りたい料理を選ぶと、Tabelia アプリが献立の買い物リストと当日の段取りをひとつに束ねます。調理中の疑問には、Chef Authen が具体的な判断基準で答えます。

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INGREDIENT OPTIONS

手に入る食材で、本格の輪郭を保つ

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)は、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。

かぼちゃ(栗かぼちゃなどの西洋かぼちゃ)の代わりに

和種の日本かぼちゃ(黒皮・菊座など)

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

甘みが控えめで粘質のねっとりした舌触りになり、ヴルーテの甘い余韻が弱まる。

水分が多く緩くなりやすいので、25分の煮込みの最後の5分は蓋を外し、煮汁が木べらにまとわりつく濃度まで煮詰める。

かぼちゃ(栗かぼちゃなどの西洋かぼちゃ)の代わりに

バターナッツかぼちゃ

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

水分が多くナッツ香が強まり、より軽くなめらかな口当たりになる。

水分が多いため、25分の煮込み後に濃度が緩ければ蓋を外して弱火で3〜5分煮詰めてから、ミキサーにかけて裏ごしする。

長ねぎ(白い部分)の代わりに

ポワロー(西洋ねぎ)

代わりに使える食材 · 本格度への影響なし

辛味が弱く甘い青い香りが加わり、より穏やかで厚みのある甘みになる。

辛味が穏やかなため、シュエの時間を10〜12分から8〜10分に短縮する。

長ねぎ(白い部分)の代わりに

玉ねぎ(増量分)

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

ねぎ類の青い香りが消え、甘みだけが前に出た単調な風味になる。

長ねぎの代わりに玉ねぎ120gを2mm厚の薄切りにし、既定の玉ねぎ80gと合わせて計200gをシュエする。

玉ねぎの代わりに

エシャロット

代わりに使える食材 · 本格度への影響なし

より繊細で上品な甘みになり、後味が軽くなる。

ブイヨン・ド・ヴォライユ(鶏のだし)の代わりに

野菜のブイヨン

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

動物性の旨みとコクが減り、かぼちゃの甘みが前面に出た軽い味になる。

クレーム・フレーシュを20ml追加で用意し、リエゾン用を140ml、飾り用を30mlに分け取る(飾り分は減らさない)。

リエゾンは卵黄3個とクレーム・フレーシュ140mlで作る。

ブイヨン・ド・ヴォライユ(鶏のだし)の代わりに

水+固形ブイヨン

代わりに使える食材 · 本格度 -20点

塩味と旨み調味料の角が立ち、ヴルーテの繊細な余韻が失われる。

塩分が強いため、仕上げの食塩4gは2gだけ加えて味を見て止める。

クレーム・フレーシュ(濃厚生クリーム)の代わりに

無糖の豆乳クリーム

代わりに使える食材 · 本格度 -20点

乳のコクが失われ、豆の風味とやや軽い後味になる。

分離しやすいので、リエゾンを鍋に戻したあとは湯気が細く立つ程度の弱火に保ち、鍋肌にも泡を立てない。

クレーム・フレーシュ(濃厚生クリーム)の代わりに

生クリーム(乳脂肪38%)

代わりに使える食材 · 本格度への影響なし

クレーム・フレーシュ特有のわずかな酸味が消え、甘く丸い印象になる。

タイムの代わりに

乾燥タイム

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

香りがやや平板で薬草的になるが方向性は保たれる。

枝を束ねる代わりに、茶漉しパックに乾燥タイム小さじ1/2を入れ、ローリエ1枚と一緒に煮込みに加える。

裏ごし前に、茶漉しパックとローリエをトングで取り出して捨てる。

ナツメグ(ホール)の代わりに

パウダーナツメグ

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

揮発した香りが弱く、粉っぽい苦味がわずかに残る。

おろし金で削る代わりに、パウダーナツメグ小さじ1/4を茶漉しで振り入れる。

白胡椒(挽きたて)の代わりに

黒胡椒

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

香りが力強くなる代わりに、淡いオレンジ色の外観に黒い点が散る。

パリ・モントルグイユ通りの街並み・風景
Rue Montorgueil, Parisパリ・モントルグイユ通り 写真:Chabe01 · CC BY-SA 4.0(リサイズ・表示トリミング)

この料理について

パリの市場では、10月に入ると大きなポティロンが台に積まれ、切り分けて売られるようになります。フランスでは秋から冬にかけて、かぼちゃのスープが家庭の夕食の最初の一皿として親しまれてきました。

ヴルーテという名は、ビロードを意味するフランス語「ヴルール」に由来します。19世紀から20世紀初頭にかけて体系化されたフランス古典料理では、スープは澄んだものととろみをつけたものに分けられ、ヴルーテはとろみをつけたスープの一種として、卵黄と生クリームで仕上げるものと定められました。エスコフィエの料理書にも、この分類が記されています。

特定の地方の郷土料理ではなく、レストランでも家庭でも、季節のかぼちゃで作る秋の前菜として扱われています。バターで炒めたクルトンを別に添えるのが、古典的な供し方です。

QUESTIONS

よくある質問

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)に水+固形ブイヨンを使ってもいいですか?

作れますが、ブイヨン・ド・ヴォライユ(鶏のだし)を水+固形ブイヨンに替えると本格度が20点下がります。塩味と旨み調味料の角が立ち、ヴルーテの繊細な余韻が失われる。塩分が強いため、仕上げの食塩4gは2gだけ加えて味を見て止める。

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)に無糖の豆乳クリームを使ってもいいですか?

作れますが、クレーム・フレーシュ(濃厚生クリーム)を無糖の豆乳クリームに替えると本格度が20点下がります。乳のコクが失われ、豆の風味とやや軽い後味になる。分離しやすいので、リエゾンを鍋に戻したあとは湯気が細く立つ程度の弱火に保ち、鍋肌にも泡を立てない。

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)に和種の日本かぼちゃ(黒皮・菊座など)を使ってもいいですか?

使えます。ただしかぼちゃ(栗かぼちゃなどの西洋かぼちゃ)を和種の日本かぼちゃ(黒皮・菊座など)に替えると本格度が10点下がります。甘みが控えめで粘質のねっとりした舌触りになり、ヴルーテの甘い余韻が弱まる。水分が多く緩くなりやすいので、25分の煮込みの最後の5分は蓋を外し、煮汁が木べらにまとわりつく濃度まで煮詰める。

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)を失敗せずに作るコツはありますか?

つまずきやすいのは次の点です。熱い液体は噴き出す危険があるため、ミキサーの対応温度・容量に従う。卵黄を加えてから沸騰させると、固まって分離する。

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)を作るのにどれくらい時間がかかりますか?

6人分で合計1時間34分です(準備15分・調理1時間19分)。

ヴルーテ・ド・ポティロン(かぼちゃのヴルーテ)は家庭で作るのが難しいですか?

難易度は5段階中2で、フランス料理のなかでは作りやすい部類です。全8工程のうち仕上がりを左右するのは「裏ごししてビロードの口当たりにする」「卵黄と生クリームのリエゾンで結ぶ」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。

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