AUTHENTIC RECIPE

Bûche de Noël au Chocolatビュッシュ・ド・ノエル・オ・ショコラチョコレートのビュッシュ・ド・ノエル

Bûche de Noël au Chocolat(チョコレートのビュッシュ・ド・ノエル)
難易度★★★★☆ 準備2時間 調理1時間 待ち時間1時間 分量8人分 地方パリと中央部・パリ

ココアのビスキュイを薄く焼いて温かいうちに巻き癖をつけ、ラムのシロップを打ってチョコレートのクレーム・オ・ブールを塗り、薪の形に巻き上げるクリスマスの菓子。表面をフォークで樹皮のように筋立て、切り株を載せ、余った卵白で焼いたメレンゲのきのこと粉糖の雪で飾る。120℃のシロップで卵を泡立てるパータ・ボンブと、バターを分離させずに混ぜ込む温度の見極めが技術の山になる。

本場パリと中央部で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。

100 / 100

AUTHENTICITY SCORE

本格度スコア

標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。

材料(8人分)

8

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作り方

1約15分

バターを室温に戻し、卵を生地用とクリーム用に分ける

  • 1 (バタークリーム)用の無塩バター250gを1.5cm角に切ってボウルに入れ、室温(20〜25℃)に置いてやわらかくする。
  • 2 (卵を泡立てて焼くスポンジ生地)用に卵4個を用意し、2個はそのままボウルに割り入れ、残り2個は卵黄を同じボウルに、卵白を別のボウルに分ける。
  • 3 クリーム用に卵3個を用意し、1個はそのまま小さなボウルに割り入れ、残り2個は卵黄を同じボウルに、卵白(約60g)をきのこ用の別のボウルに分ける。
  • 4 薄力粉25gと純ココアパウダー25gを合わせて2回ふるう。
  • 5 27×27cmのロールケーキ天板にオーブンシートを敷き、オーブンを200℃にする。

完了の目安

卵が4つのボウル(用の全卵と卵黄、用の卵白、クリーム用の全卵と卵黄、きのこ用の卵白)に分かれ、オーブンが200℃に達したら次へ。

注意点

卵白に卵黄が少しでも混ざると、泡立てても角が立たない。

2約15分
ココアのビスキュイ生地を泡立てて天板に広げる

ココアのビスキュイ生地を泡立てて天板に広げる

  • 1 用の全卵と卵黄のボウルにグラニュー糖70gを加え、ハンドミキサーの高速で5〜6分、白っぽくもったりするまで泡立てる。
  • 2 用の卵白を別のボウルで中速で泡立て、泡が細かくそろったらグラニュー糖35gを2回に分けて加え、角の先が軽くおじぎする固さのにする。
  • 3 卵黄側の生地にふるった薄力粉と純ココアパウダーを振り入れ、ゴムべらで底からすくい返すように、粉気がなくなるまで混ぜる。
  • 4 を2回に分けて加え、同じ動かし方で白い筋が消えるまで混ぜる。
  • 5 生地を天板に流し、カードで四隅まで約8mmの均一な厚さに広げる。

完了の目安

卵黄側の泡は、すくって落とすとリボン状に重なり、跡が2〜3秒残る状態が目安。

生地につやがあり、天板全体で厚みがそろえば焼成へ。

注意点

を合わせた後に混ぜすぎると泡が消え、薄く硬い生地になって巻くときに割れる。

3約15分
ビスキュイを焼き、温かいうちに布巾で巻いて巻き癖をつける

ビスキュイを焼き、温かいうちに布巾で巻いて巻き癖をつける

  • 1 並行(焼いている間に)清潔な布巾を水で濡らして固く絞り、作業台に広げて新しいオーブンシートを1枚重ねる。
  • 2 天板を200℃のオーブンの中段に入れ、9〜10分焼く。
  • 3 焼き上がった生地を天板から外し、焼き面を下にして布巾の上のシートに返し、底に敷いていたオーブンシートを静かにはがす。
  • 4 下のシートと布巾ごと、手前から生地をゆるく巻き、巻き終わりを下にして置く。
  • 5 巻いたまま室温に置き、のきのことクリームを作る間(30分以上)に完全に冷ます。

完了の目安

表面を指で軽く押すと弾力があって跡が残らず、縁が天板から少し離れていれば焼き上がり。

注意点

焼きすぎて縁が乾くと、巻いたときにひびが入る。

補足

温かいうちに一度巻いておくと巻き癖がつき、クリームを塗って巻き直すときに割れにくい。

4約20分
卵白でメレンゲのきのこを絞り、100℃で乾かし焼きにする

卵白でメレンゲのきのこを絞り、100℃で乾かし焼きにする

  • 1 オーブンの扉を開けて庫内の温度を下げ、設定を100℃に変える。
  • 2 きのこ用の卵白60gをハンドミキサーの中速で泡立て、泡が細かくそろったらグラニュー糖60gを3回に分けて加え、高速で角がまっすぐ立つまで泡立てる。
  • 3 粉糖40gをふるい入れ、ゴムべらで粉が見えなくなるまで10〜15回切り混ぜる。
  • 4 直径10mmの丸口金をつけた絞り袋に詰め、オーブンシートを敷いた天板に、かさ用に直径3cmのドームを8個、軸用に高さ2cmの円錐を8本絞る。
  • 5 かさの表面に純ココアパウダー3gを茶こしで薄く振る。
  • 6 庫内が100℃に下がったのを確かめて天板を入れ、90分焼いて乾かす。

完了の目安

泡立て器を持ち上げたとき、の角がまっすぐ立って倒れなければ絞り始める。

注意点

庫内が100℃を超えると軸が色づき、白いきのこにならない。

5約10分

ラムのシロップを作って冷ます

  • 1 小鍋に水60mlとグラニュー糖40gを入れて中火にかけ、砂糖が溶けて沸いたら火から下ろす。
  • 2 が取れたらダークラム15mlを加えて混ぜ、室温まで冷ます。

完了の目安

シロップが室温まで冷めれば次へ。

6約15分

シロップを120℃に煮詰めてパータ・ボンブを作り、チョコレートを溶かす

  • 1 並行(シロップを煮詰める間に)クリーム用の全卵と卵黄を深めのボウルに移し、ハンドミキサーの高速で3〜4分、白っぽくもったりするまで泡立てる。
  • 2 並行(シロップを注いだ卵を泡立てる間に)クーベルチュール・チョコレート120gを耐熱ボウルに入れ、50〜55℃の湯でにかけて混ぜながら溶かし、湯から外してときどき混ぜ、30℃前後まで冷ます。
  • 3 小鍋にグラニュー糖160gと水80mlを入れて中火にかけ、についた砂糖の結晶を水で濡らした刷毛で落としながら、温度計で120℃になるまで煮詰める。
  • 4 ハンドミキサーを中速で回しながら、120℃のシロップを羽根に当てないようボウルの縁から細く注ぎ、(熱いシロップで泡立てた卵の泡)にする。
  • 5 注ぎ終えたら高速に上げ、ボウルの底を触って人肌(30℃前後)になるまで8〜10分泡立て続ける。

完了の目安

泡が白く重くなり、ボウルの底が人肌まで冷めれば次へ。

注意点

シロップが羽根に当たると飛び散り、糸状に固まって卵に混ざらない。

の湯や湯気がチョコレートに入ると、急に固まってざらつく。

7約10分
バターとチョコレートを混ぜ込み、クレーム・オ・ブールに仕上げる

バターとチョコレートを混ぜ込み、クレーム・オ・ブールに仕上げる

  • 1 中速で泡立てながら、やわらかくした無塩バター250gを4回に分けて加え、そのつどなじむまで混ぜる。
  • 2 30℃に冷ましたチョコレートを加え、ゴムべらで色が均一になるまで混ぜる。

完了の目安

クリームにつやが出て、ゴムべらですくうと角がやわらかく立てば完成。

注意点

卵の泡が温かいうちにバターを入れると、バターが溶けて分離する。

補足

途中でぼそついても泡立て続けるとつながる。冷えて固くなりすぎたら、ボウルの底をに数秒当てて混ぜる。

8約15分
シロップを打ってクリームを塗り、芯を作って巻き直す

シロップを打ってクリームを塗り、芯を作って巻き直す

  • 1 冷めた生地を布巾ごと広げ、上の面に刷毛でラムのシロップ全量(約110g)を均一に打つ。
  • 2 から230gを取り、パレットナイフで生地全体に均一に塗り、巻き終わり側の端2cmは薄くする。
  • 3 手前の端を1.5cmほど内側に折り込んで芯を作り、下のシートを持ち上げながら奥へ巻く。
  • 4 巻き終わりを下にしてシートで包み、両端をねじって留める。

完了の目安

断面がほぼ円形で巻き終わりが下にあり、表面にひびがなければ次へ。

9約30分

巻いた生地を冷蔵庫で30分冷やし固める

  • 1 シートで包んだまま冷蔵庫に入れ、30分冷やす。
  • 2 残りのは室温に置いておく。

完了の目安

表面を軽く押してもクリームがはみ出さず、形が崩れなければ次へ。

10約20分
端を切って切り株を載せ、クリームで覆ってフォークで木目を描く

端を切って切り株を載せ、クリームで覆ってフォークで木目を描く

  • 1 のかさを1つ割り、中まで乾いていれば天板ごとオーブンから出して冷ます。中が湿っていれば、さらに10分ずつ焼いて確かめる。
  • 2 冷えた生地のシートを外し、両端を約1cmずつまっすぐ切り落として断面を整え、さらに一方の端を斜めに約5cm切り落とす。
  • 3 切り落とした生地の斜めの切り口を本体の上面に当てて載せ、丸い断面を上に向けた切り株にする。
  • 4 から大さじ1(約15g)を別に取り置く。
  • 5 残りのクリームをパレットナイフで本体と切り株の表面に塗り広げ、両端と切り株の断面は塗らずに渦巻きを見せる。
  • 6 フォークの先を表面に当て、端から端へ長く線を引いて樹皮の筋をつける。

完了の目安

生地が隙間なくクリームに覆われ、筋が全体にそろってついたら次へ。

11約1時間

器に移したビュッシュを冷蔵庫で60分冷やし、クリームを締める

  • 1 ビュッシュを細長い器に移し、冷蔵庫で60分冷やす。

完了の目安

表面に指で軽く触れても跡がつかないほど締まれば次へ。

12約10分

室温に戻し、メレンゲのきのこを組み立てて飾り、粉糖を振る

  • 1 食べる30分前にビュッシュを冷蔵庫から出し、室温に置く。
  • 2 かさの平らな裏に取り置いたクリームを少量つけ、軸のとがった先を差し込んで8個のきのこにする。
  • 3 きのこの根元にクリームを少量つけ、ビュッシュの上面に3個、周りに5個立てる。
  • 4 茶こしで粉糖10gを全体に薄く振り、すぐに切り分ける。

完了の目安

きのこがぐらつかずに立ち、粉糖が雪のように薄く残れば完成。

注意点

クリームの卵は十分に加熱されていない。飾る直前まで10℃以下で保存して早めに食べきり、高齢者、乳幼児、妊娠中の人、免疫の弱い人には出さない。

補足

冷えたままではが固く、チョコレートとラムの香りが立たない。きのこと粉糖は冷蔵庫に入れると湿気で溶けるので、室温に戻してから飾る。

Chef Authen

作り方を読み終えたら。

その一皿を、コースにする。

作りたい料理を選ぶと、Tabelia アプリが献立の買い物リストと当日の段取りをひとつに束ねます。調理中の疑問には、Chef Authen が具体的な判断基準で答えます。

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Tabelia アプリのコーチング画面。複数の料理の工程がひとつのタイムラインに並んでいる
コーチング — 全料理の工程がひとつのタイムラインに
パリ・ルイイ通りのパン菓子店の街並み・風景
Rue de Reuilly, Parisフランスの風景 · パリ・ルイイ通りのパン菓子店 写真:besopha · CC BY-SA 2.0(リサイズ・表示トリミング)

この料理について

12月24日の夜、フランスの家庭ではクリスマス・イヴの食事(レヴェイヨン)の終わりに、薪の形をしたケーキを切り分けます。家で焼くことも、近所の菓子店で受け取ってくることもあり、コーヒーや食後酒と一緒に一切れずつ食べるのが定番です。

この形のもとになったのは、かつてイヴの晩に暖炉で燃やした薪です。枝の主日に祝福を受けたツゲの枝で家長が薪を清めてから火を入れ、ワインや塩を振りかける地方もありました。燃え残りや灰は、雷や病から家を守るとして取っておかれました。

19世紀末に大きな炉が鋳鉄のストーブへ替わると、薪を燃やす習わしは家庭から消えていきます。19世紀にはパリやリヨンの菓子職人が薪をかたどった菓子を作ったと伝えられますが、最初の作り手については説が分かれています。

家庭に広まったのは第二次世界大戦の後で、1950年代にはクレーム・オ・ブールを塗って巻いた菓子として食卓に並ぶようになりました。

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