AUTHENTIC RECIPE
Canard à l'Orangeカナール・ア・ロランジュ鴨のオレンジソース
丸鴨を手羽先と香味野菜を敷いた天板で焼き、胸肉はロゼのアギエットに、脚は焼き足して皿に並べ、オレンジのソースをかける古典の主菜。ソースはバターと砂糖のカラメルを赤ワインビネガーで溶いたガストリックに、フォン・ド・ヴォーと柑橘の果汁を加えて煮詰め、天板の焼き汁を合わせて漉し、下ゆでした皮のせん切りとバターで仕上げる。焼いている間にガストリックを煮詰め、胸肉を休ませる間に焼き汁と合わせ、皮のせん切りとバターを入れた後は沸かさずに仕上げる段取りが要になる。
本場パリと中央部で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(4人分)
- 合鴨(丸・中抜き)1羽約2.2kg。手羽先を落として焼き汁の材料に使うAmazonで探す楽天市場で探す
- 塩13g腹の中に4g、皮に8g、ソースの仕上げに1gAmazonで探す楽天市場で探す
- 黒こしょう(粉)1g腹の中と皮に半量ずつAmazonで探す楽天市場で探す
- サラダ油15ml鴨の表面に塗るAmazonで探す楽天市場で探す
- 水100ml天板に入れて焼き汁の焦げを防ぐAmazonで探す楽天市場で探す
- 玉ねぎ80g1cm角
- にんじん60g1cm角
- セロリ40g茎セロリ。1cm角
- オレンジ5個皮を使う1個はノーワックスのもの。3個は果汁(約240ml)、2個は房に使うAmazonで探す楽天市場で探す
- レモン(国産・ノーワックス)1個皮の半分をせん切りにし、果汁(約30ml)を使うAmazonで探す楽天市場で探す
- グラニュー糖25gガストリック用Amazonで探す楽天市場で探す
- 無塩バター50gカラメル用10g、仕上げ用40g(冷たいまま1cm角)Amazonで探す楽天市場で探す
- 赤ワインビネガー100mlガストリック用Amazonで探す楽天市場で探す
- フォン・ド・ヴォー(市販・液体)100ml缶や紙パックの液体タイプAmazonで探す楽天市場で探す
- 鶏のブイヨン(無塩・液体)150ml天板の焼き汁のデグラッセ用Amazonで探す楽天市場で探す
- 赤ワイン100ml天板の焼き汁のデグラッセ用Amazonで探す楽天市場で探す
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買い物リストをつくる作り方
合鴨を冷蔵庫から出して室温に置く
- 1 合鴨を冷蔵庫から出し、包装を外してバットにのせ、室温に30分置く。
完了の目安
皮の表面の冷たさが取れ、触ると室温に近づいていれば次へ。
補足
冷たいまま焼くと、胸の中心が55℃に届く前に皮と脚の付け根の焼け方が偏る。

合鴨の手羽先を落として下味をつけ、脚を縛る
- 1 オーブンを200℃にする。
- 2 合鴨の両方の手羽先を第2関節で切り落として取り置き、腹の入口に付いた余分な脂を切り取る。
- 3 キッチンペーパーで内側と外側の水気を拭き、腹の中に塩4gと黒こしょう0.5gを、皮全体に塩8gと黒こしょう0.5gをすり込む。
- 4 たこ糸60cmで両脚の先をまとめて縛り、脚を胴に沿わせて形を整える。
- 5 皮全体にサラダ油15mlを塗る。
完了の目安
脚が胴に沿ってまとまり、皮全体に塩と油が行き渡れば次へ。

手羽先を敷いた天板で合鴨を25分焼き、その間に柑橘の皮と房を用意する
- 1 並行(焼いている間に)玉ねぎ80g、にんじん60g、セロリ40gを1cm角に切る。
- 2 並行(同じ間に)ノーワックスのオレンジ1個とレモンの皮半分を、白いわたを付けずにピーラーで薄くむき、(細いせん切り)にする。
- 3 並行(同じ間に)小鍋に湯を沸かして皮のせん切りを3分ゆでてざるに上げ、湯を替えてもう一度3分ゆでて水気を切る。
- 4 並行(同じ間に)オレンジ2個の皮と白い薄皮を包丁で切り落とし、薄皮の間に刃を入れて房を取り出す。
- 5 天板に手羽先と水100mlを入れて網を重ね、合鴨を胸を上にして載せる。
- 6 200℃のオーブンの中段に入れ、25分焼く。
完了の目安
合鴨の皮が薄いきつね色になり、天板に脂と焼き汁がたまり始めれば次へ。
補足
皮を二度ゆでこぼすと、ソースに入れたときの苦みとえぐみが抜ける。
香味野菜を加えて胸の中心が55℃になるまで焼き、その間にガストリックを煮詰める
- 1 並行(焼いている間に)皮をむいたオレンジ1個と残りのオレンジ2個、レモン1個を搾り、オレンジ果汁約240mlとレモン果汁約30mlを用意する。
- 2 並行(同じ間に)小鍋に無塩バター10gとグラニュー糖25gを入れて中火にかけ、鍋を揺すりながら薄い茶色のカラメルにする。
- 3 並行(同じ間に)火を止めて赤ワインビネガー100mlを注ぎ、再び中火にかけて固まったカラメルを溶かし、(砂糖と酢を煮詰めた甘酸っぱい土台)にする。
- 4 並行(同じ間に)に(仔牛の出汁)100mlとオレンジ果汁240ml、レモン果汁30mlを加え、中火で8〜10分、半量になるまで煮詰めて火から下ろす。
- 5 天板を引き出して香味野菜を手羽先の周りに散らし、天板の焼き汁をスプーンで合鴨にかけて戻す。
- 6 10分ごとに焼き汁をかけながら、20〜25分焼く。
完了の目安
胸のいちばん厚い部分に刺した温度計が55℃を示し、皮が全体に濃いきつね色になれば次へ。
の液は半量になり、スプーンの背に薄くまとわりつく状態が目安。
注意点
胸の温度が60℃を超えると、胸肉がロゼにならず硬くなる。
火にかけたままビネガーを注ぐと、湯気と酢の蒸気が一気に立ち上る。

合鴨と天板を取り出し、脚を外して焼き足す
- 1 合鴨を網ごと、焼き汁のたまった天板と一緒にオーブンから取り出し、オーブンの設定を230℃に上げる。
- 2 合鴨をまな板に移してたこ糸を切り、脚を付け根の関節から切り離す。
- 3 脚を皮を上にして耐熱皿に並べ、230℃のオーブンで8分焼いたら、火を止めて扉を閉めたまま保温する。
- 4 胸肉の付いた胴にアルミホイルをふんわりかぶせ、切り分けるまで。
完了の目安
脚の皮がぱりっとして、関節に竹串を刺すと透明な肉汁が出れば焼き上がり。
天板の焼き汁をデグラッセして煮詰め、ガストリックと合わせて漉す
- 1 天板を傾け、表面に浮いた鴨の脂をスプーンですくって除く。
- 2 天板に赤ワイン100mlを注ぎ、木べらで底にこびりついた焼き汁をこそげて、手羽先と香味野菜ごと鍋に移す。
- 3 鍋に鶏の150mlを加えて中火にかけ、(鍋底の旨みを液体で煮溶かすこと)した液を約150mlまで7〜8分煮詰める。
- 4 (円錐形の目の細かい漉し器)で手羽先と香味野菜を押しながら、の鍋に漉し入れる。
- 5 中火で煮詰め、ソースを約250mlにする。
完了の目安
ソースが約250mlになり、スプーンの背をなぞると跡が残る濃度になれば次へ。
補足
脂を残したまま煮詰めると、ソースが濁って重くなる。

皮のせん切りとバターでソースを仕上げ、胸肉をアギエットに切る
- 1 ソースの鍋を弱火にかけ、沸かさない火加減で下ゆでした皮のせん切りと塩1gを加え、味を見る。
- 2 火から下ろし、冷たい無塩バター40gを数回に分けて加え、鍋を揺すりながら溶かし込む。
- 3 オレンジの房をソースに入れて30秒温める。
- 4 胸骨に沿って包丁を入れ、左右の胸肉を皮ごと外す。
- 5 胸肉を皮を上にして置き、縦に5mm厚さの(胸肉を縦に細長く切った薄切り)に切る。
完了の目安
ソースにバターが溶け込んでつやが出れば仕上がり。
胸肉の断面が中心まで均一なロゼ色なら盛り付けへ。
注意点
皮とバターを入れたソースを沸騰させると、バターが分離して皮の香りが飛ぶ。
アギエットと脚、オレンジの房を盛り、ソースをかける
- 1 温めた皿に胸肉のを扇形に並べ、保温した脚を添えて、オレンジの房を周りに置く。
- 2 ソースを肉にかけ、残りはソース入れに入れて添える。
完了の目安
ソースが肉の上で流れずにとどまり、皮のせん切りが表面に見えれば完成。
作り方を読み終えたら。
その一皿を、コースにする。
作りたい料理を選ぶと、Tabelia アプリが献立の買い物リストと当日の段取りをひとつに束ねます。調理中の疑問には、Chef Authen が具体的な判断基準で答えます。
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この料理について
パリ8区のレストラン「ラセール」は、2013年の時点で、オレンジのソースを添えたシャランの鴨を客席の脇の台で切り分けて出していました。鴨を納める業者は、老舗トゥール・ダルジャンにも長く鴨を卸してきた家です。
鴨にビターオレンジのソースを合わせる料理は19世紀初めの料理書にすでに現れ、フランス人料理人ルイ・ユードは、英語で出した1813年の著書で、浅く焼いた子鴨にビターオレンジの皮と果汁のソースを合わせています。20世紀初めのエスコフィエは、ナント種とルーアン種の子鴨を区別し、オレンジで煮込む料理とローストする料理を「まったく別の料理」と書き分けました。
イタリアからカトリーヌ・ド・メディシスの料理人が持ち込んだという話も広く語られますが、食物史家の間では異論が多く、裏付けになる記録は示されていません。
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