AUTHENTIC RECIPE

Schiacciata all'Uvaスキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)

Schiacciata all'Uva(スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ))
難易度★★★☆☆ 準備1時間 調理2時間 待ち時間1時間30分 分量6人分 地方中部イタリア・フィレンツェ

ぶどうの収穫期(ヴェンデンミア)にトスカーナの農家とパン屋が焼いてきた、パン生地にワイン用黒ぶどうを大量に敷き込んで焼く素朴な菓子パン。オリーブオイルと砂糖をまとった生地を二枚に分け、ぶどうを上下二層に挟んで焼くことで、下層の果汁が生地に染み込んでワインのような香りの層をつくり、上層は半ば煮詰まってジャム状になる。種ごと焼き込み、皮と種の渋みと砂糖の甘さの対比を残すのが本来の姿で、難所は高加水のゆるい生地の扱いと、果汁を抱えたまま底を焼き切る火加減にある。

本場中部イタリアで受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。

100 / 100

AUTHENTICITY SCORE

本格度スコア

標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。

材料(6人分)

6
  • 小麦粉(準強力粉)260g生地250g、打ち粉10g。
  • 水150ml30℃程度のぬるま湯
  • 生イースト5gぬるま湯の一部で溶いておくAmazonで探す楽天市場で探す
  • エクストラヴァージンオリーブオイル60ml生地に30ml、天板と表面に30ml
  • 皮の色が濃い小粒の黒ぶどう600g皮ごと食べられる種ありのものが伝統的。国内ではキャンベル・アーリーなど。600gは軸を除いた正味。
  • グラニュー糖90g生地に20g、下層のぶどうに30g、上層のぶどうに40g
  • 細かい塩5g生地用。イーストと直接触れないよう粉側に混ぜる
  • ローズマリー(生)1本葉を枝から外し、粗く刻む
  • アニスシード2g軽く指で潰して香りを立てる

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作り方

1約20分

パスタ・ダ・パーネ(パン生地)を捏ね上げる

  • 1 30℃のぬるま湯150mlのうち50mlを小さなボウルに取り、生イースト5gを指で崩しながら溶かし、完全に溶けるまで混ぜる。
  • 2 大きなボウルに小麦粉(準強力粉)250gをふるい入れ、細かい塩5gとグラニュー糖20gを加え、手で全体を混ぜ合わせる。
  • 3 粉の中央をくぼませ、イーストを溶いた水を注ぎ、指先で中央から粉を少しずつ崩し込むように混ぜる。
  • 4 残りのぬるま湯100mlを3回に分けて加えながら、粉気がなくなるまで手で混ぜてまとめる。
  • 5 エクストラヴァージンオリーブオイル30mlを2回に分けて加え、そのつど生地に吸わせるように揉み込む。
  • 6 打ち粉用10gから少量を振った台に生地を移し、手前から奥へ折りたたんでは手のひらの付け根で押し伸ばす動作を10〜12分繰り返す。

完了の目安

生地の表面がなめらかにつながり、べたつきは残るものの台から一塊で剥がれるようになれば捏ね上がり。

生地の端を薄く引き伸ばすと、切れる前に向こうが透ける程度の膜ができていること。

注意点

生地がべたついても、分量外の粉を足すと硬くなる。

2約1時間30分

生地を一次発酵させて倍量にする

  • 1 生地を丸め、オリーブオイル2mlを塗ったボウルに入れる。
  • 2 ラップまたは濡れ布巾で密閉し、25〜28℃の場所に置いて90分発酵させる。

完了の目安

生地が約2倍に膨らみ、指に粉をつけて中央を第一関節まで押した穴が、ゆっくり半分だけ戻る状態になれば発酵完了。

3約10分

ぶどうと香草を整える

  • 1 並行(一次発酵の間に)この工程を行う。
  • 2 黒ぶどう600gを軸から外して洗い、水分をしっかり拭く。
  • 3 ローズマリー1本の葉を枝から外して粗く刻む。アニスシード2gを指で軽く潰す。

完了の目安

ぶどうの表面に水滴がなく、香草が細かくなれば次へ。

4約15分

生地を二枚に分け、下層のぶどうを敷き込む

  • 1 30×20cm程度の天板にオリーブオイル13mlを刷毛で全面に塗る。
  • 2 発酵した生地を軽く押してガスを抜き、6:4の重さで二つに分ける。
  • 3 大きい方(6)の生地を油を塗った天板の上に置き、油をつけた指先で中央から外へ押し広げ、天板の底面いっぱいに厚さ4mm程度まで伸ばす。
  • 4 ぶどうの半量300gを均等に並べ、縁から1cmは空ける。
  • 5 下層のぶどうの上にグラニュー糖30gを全面に振る。潰したアニスシード2gも散らす。

完了の目安

生地が天板の四隅まで届き、ぶどうが重ならず一層に並んでいれば次へ進む。

5約12分

二枚目の生地で蓋をし、上層のぶどうと香りを重ねる

  • 1 作業台にオリーブオイル5mlを塗り、小さい方の生地を置く。手のひらで厚さ3mm程度、天板と同じ大きさに延ばす。
  • 2 伸ばした生地を両手で持ち上げて下層のぶどうの上にかぶせ、指先で四辺の生地どうしを押さえてつまみ、縁を閉じる。
  • 3 残りのぶどう300gを上面に並べ、軽く生地に押し込む。
  • 4 生地に残りのオリーブオイル10mlを均一に回しかける。
  • 5 グラニュー糖40gを上面全体に振り、刻んだローズマリーを散らす。

完了の目安

上下の生地の縁が閉じ、上面にぶどうが並んでいれば次へ。

注意点

縁の閉じ目が開いていると、果汁が漏れて焦げる。

6約40分

重ねた生地を二次発酵させる

  • 1 並行(二次発酵の最後の15分に)オーブンを220℃に予熱する。
  • 2 ラップをふんわりかけ、25〜28℃で30〜45分休ませる。

完了の目安

縁がひと回り厚くなり、指で浅く押した跡がゆっくり戻れば次へ。

7約45分

高温で果汁を煮詰めながら底まで焼き切る

  • 1 220℃に予熱したオーブンの下段に天板を入れ、15分焼く。
  • 2 190℃に下げてさらに25〜30分焼く。
  • 3 上面だけ先に濃く色づいた場合はアルミ箔をかぶせ、底面の焼き色を確認する。

完了の目安

上面のぶどうが崩れてジャム状に煮詰まり、縁の生地が濃いきつね色になっていること。

パレットナイフで端を持ち上げたとき、底面が色づいて乾いており、生地がしんなり垂れ下がらなければ焼き上がり。

8約45分

天板の上で粗熱を取り、切り分ける

  • 1 天板ごと網の上に移し、40分そのまま冷ます。
  • 2 パレットナイフを底に差し込んで全体を天板から剥がし、まな板に移す。
  • 3 よく切れる包丁で8〜10cm角に切り分け、皿に盛る。

完了の目安

触れて人肌程度まで下がり、切っても果汁が流れ出さなければ切り分けどき。

注意点

熱いうちに切ると果汁が流れて崩れやすい。

Chef Authen

作り方を読み終えたら。

その一皿を、コースにする。

作りたい料理を選ぶと、Tabelia アプリが献立の買い物リストと当日の段取りをひとつに束ねます。調理中の疑問には、Chef Authen が具体的な判断基準で答えます。

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INGREDIENT OPTIONS

手に入る食材で、本格の輪郭を保つ

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)は、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。

皮の色が濃い小粒の黒ぶどうの代わりに

デラウェア(種なし小粒)

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

種の渋みが失われて甘さが前に出、味の輪郭がやわらぐ。

皮の色が濃い小粒の黒ぶどうの代わりに

巨峰(皮ごと・半割り)

代わりに使える食材 · 本格度 -20点

果肉が厚く甘みが強いため、ジャム状というより果実の塊感が残る。

巨峰600gを縦半分に切り、種があれば除く。

下層・上層とも切り口を上にし、底面が焼き固まるまで加熱する。

ローズマリー(生)の代わりに

ドライローズマリー

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

樹脂的な香りが強く出て、青い清涼感が減る。

乾燥ローズマリー1gを、仕上げ用に取り分けたオリーブオイル10mlに10分浸してから上面にかける。

アニスシードの代わりに

フェンネルシード

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

甘い香りがやや穏やかになり、ハーブらしい苦みが加わる。

キャンティの街並み・風景
Chiantiイタリアの風景 · キャンティ 写真:Francesco Sgroi · CC BY 2.0(リサイズ・表示トリミング)

この料理について

トスカーナのぶどうの収穫期には、スキアッチャータ・アッルーヴァが登場します。パンの生地と黒ぶどうが重なる、秋の実りを知らせる菓子です。

切り分けた一切れは家族の午後のおやつにも、食後の甘いものにもなります。果実の季節に合わせて焼く楽しみを残す、トスカーナの秋の定番です。

QUESTIONS

よくある質問

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)に巨峰(皮ごと・半割り)を使ってもいいですか?

作れますが、皮の色が濃い小粒の黒ぶどうを巨峰(皮ごと・半割り)に替えると本格度が20点下がります。果肉が厚く甘みが強いため、ジャム状というより果実の塊感が残る。巨峰600gを縦半分に切り、種があれば除く。

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)にデラウェア(種なし小粒)を使ってもいいですか?

使えます。ただし皮の色が濃い小粒の黒ぶどうをデラウェア(種なし小粒)に替えると本格度が10点下がります。種の渋みが失われて甘さが前に出、味の輪郭がやわらぐ。

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)にドライローズマリーを使ってもいいですか?

使えます。ただしローズマリー(生)をドライローズマリーに替えると本格度が5点下がります。樹脂的な香りが強く出て、青い清涼感が減る。乾燥ローズマリー1gを、仕上げ用に取り分けたオリーブオイル10mlに10分浸してから上面にかける。

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)を失敗せずに作るコツはありますか?

つまずきやすいのは次の点です。生地がべたついても、分量外の粉を足すと硬くなる。縁の閉じ目が開いていると、果汁が漏れて焦げる。熱いうちに切ると果汁が流れて崩れやすい。

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)を作るのにどれくらい時間がかかりますか?

6人分で合計4時間30分です(準備1時間・調理2時間・待ち時間1時間30分)。待ち時間は手を離せるため、他の料理と並行して進められます。

スキアッチャータ・アッルーヴァ(ぶどうのスキアッチャータ)は家庭で作るのが難しいですか?

難易度は5段階中3です。全8工程のうち仕上がりを左右するのは「パスタ・ダ・パーネ(パン生地)を捏ね上げる」「二枚目の生地で蓋をし、上層のぶどうと香りを重ねる」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。

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