AUTHENTIC RECIPE

Coquilles Saint-Jacques à la Bretonneコキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)

Coquilles Saint-Jacques à la Bretonne(コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風))
難易度★★★☆☆ 準備55分 調理40分 分量4人分 地方ブルターニュと西部・サン・ブリユー

殻付きホタテを自分で開き、貝柱と珊瑚(卵巣)を有塩バターで炒めたエシャロットと辛口白ワインの煮汁で軽く火入れし、深い殻に戻して自家製パン粉とパセリ・ニンニクを練り込んだブール・ド・ペルシヤードをのせて高温で一気にグラタンにする一皿。生クリームやモルネーソースで覆うパリ風とは異なり、ブルターニュ風は貝そのものの甘みと海の塩気を、焦がしバターとパン粉の香ばしさだけで立ち上げるのが身上です。火入れは合計でも数分、貝柱に芯を残すか残さないかの見極めが味を決めます。

本場ブルターニュと西部で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。

100 / 100

AUTHENTICITY SCORE

本格度スコア

標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。

材料(4人分)

4
  • 殻付きホタテ(活け)8個身の入った大きい活けホタテ8個。生殖腺がないものは貝柱だけで作る。
  • 粗塩200g天板に敷き、丸みのある殻を水平に安定させる台にする
  • エシャロット60g正味量。皮をむいて2mm角のごく細かいみじん切り
  • 発酵有塩バター90g30gはエシャロットを炒める用、60gはブール・ド・ペルシヤード用に室温で柔らかく戻す
  • 辛口白ワイン100ml酸のはっきりした辛口。エシャロットと合わせて煮詰める
  • 田舎パン(2日以上乾かしたもの)70g耳を落とし、フードプロセッサーで粗めのチャペルール(自家製パン粉)にする。仕上がり約60g
  • イタリアンパセリ15g葉のみを摘み、細かいみじん切り。10gはバターに練り込み、5gは仕上げ用に取り置く
  • にんにく1片芽を取り除き、すりおろすか包丁で叩いてペースト状にする
  • レモン汁10ml国産・ノーワックスのレモンを搾る。仕上げの煮汁に加える
  • フルール・ド・セル(粗塩の結晶)2g貝柱の下味と仕上げに分けて使うAmazonで探す楽天市場で探す
  • 黒胡椒(粗挽き)0.5g仕上げ直前に挽く
  • レモンのくし切り4個国産・ノーワックス。1/4個を2切れ、皿に添える

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作り方

1約25分

活けホタテの殻を開き、貝柱と珊瑚を掃除する

  • 1 並行(ホタテの殻を開ける間に)鍋に水1.5Lを入れ、強火にかけて沸かしておく。
  • 2 殻付きホタテ8個を流水でこすり洗いし、砂と付着物を落とす。
  • 3 布巾を四つ折りにして左手に持ち、平らな殻を上にしてホタテを握り、殻の蝶番側から1/3ほどの隙間にパレットナイフを差し込む。
  • 4 ナイフの刃を平らな殻の内側にぴったり沿わせたまま奥へ滑らせ、上側の貝柱の付け根を切り離して平らな殻を外す。
  • 5 スプーンでヒモ・黒い中腸腺・エラを除き、貝柱と生殖腺だけを残す。
  • 6 貝柱8個と、付いている生殖腺を深い殻から外す。
  • 7 貝柱の側面に付いた白く硬い小柱(側筋)を指でつまんで剥がし取る。
  • 8 貝柱と珊瑚を塩水ではなく流水でさっとすすぎ、ペーパータオルで押さえて水気を完全に拭き取り、バットに並べて冷蔵庫に入れる。

完了の目安

貝柱8個と珊瑚8本に黒い内臓片やヒモが残らず、表面に水気が浮いていない状態になれば次へ進む。

注意点

異臭がある、殻が閉じないなど鮮度に異常のあるホタテは使わない。

2約15分

深い殻を器に仕立て、粗塩の台と高温オーブンを用意する

  • 1 並行(オーブンの予熱中に)イタリアンパセリ15gの葉だけを摘み、細かいみじん切りにして10gと5gに分ける。
  • 2 並行(オーブンの予熱中に)にんにく1片の芽を除き、包丁の腹で叩いてペースト状にする。
  • 3 並行(オーブンの予熱中に)発酵有塩バター60gを1cm角に切り、室温に出して柔らかく戻す。
  • 4 深い方の殻8枚を選び、たわしで内側と外側をよく洗う。
  • 5 沸いている湯で殻8枚を2分ゆでてから引き上げ、清潔な布の上で完全に乾かす。
  • 6 天板に粗塩200gを8つの小山に分けて盛る。
  • 7 粗塩の小山に殻を1枚ずつ置き、縁を水平に固定する。
  • 8 オーブンを240℃に予熱する。

完了の目安

殻が粗塩の上で傾かず、縁が水平に安定していればよい。

オーブンが240℃に達していればよい。

3約15分

エシャロットを有塩バターで甘く炒め、白ワインを煮詰めて煮汁の土台を作る

  • 1 エシャロット60gを皮をむいて2mm角のごく細かいみじん切りにする。
  • 2 直径20cmのソテーパンに発酵有塩バター30gを入れ、弱火で溶かす。
  • 3 エシャロットを加え、木べらで絶えず動かしながら弱火で5〜6分、色をつけずに炒める。
  • 4 辛口白ワイン100mlを注ぎ、中火にして煮立てる。
  • 5 中火のまま7〜8分、木べらで時々混ぜながら、液体が約30ml(大さじ2)まで煮詰まるまで加熱する。

完了の目安

エシャロットが透き通ってとろりと柔らかく、辛みの刺激臭が消えて甘い香りに変わっていればよい。

木べらで鍋底をなぞると数秒間筋が残る程度まで煮詰まっていれば次へ進む。

4約12分

チャペルールを挽き、ブール・ド・ペルシヤードを練り上げる

  • 1 イタリアンパセリ15gをみじん切りにし、10gと5gに分ける。にんにく1片の皮と芽を除き、すりおろす。
  • 2 田舎パン70gの耳を切り落とし、3cm角にちぎってフードプロセッサーに入れる。
  • 3 10秒ずつ数回に分けて回し、2〜3mmの粗さのチャペルール(自家製パン粉)約60gにする。
  • 4 ボウルに室温で柔らかく戻した発酵有塩バター60gを入れ、ゴムべらで練ってポマード状にする。
  • 5 みじん切りのイタリアンパセリ10g、にんにくのペースト1片分、黒胡椒0.3gを加え、均一な緑色になるまで練り混ぜる。
  • 6 チャペルール60gのうち45gを加え、ゴムべらで切るように混ぜてブール・ド・ペルシヤード(パン粉・パセリ・にんにくを練り込んだ有塩バター)にする。
  • 7 残りのチャペルール15gは仕上げ用に小皿に取り置く。

完了の目安

バターがそぼろ状にまとまり、握ると軽く固まる程度の湿り気になっていればよい。

5約8分

貝柱の表面を焼き、煮汁にレモンを加える

  • 1 貝柱と生殖腺の水気を拭き、フルール・ド・セル1gを均等に振る。
  • 2 煮詰めたエシャロットの鍋を弱めの中火にかけ、煮汁がふつふつしたら貝柱を重ならないように並べる。
  • 3 貝柱を45秒焼き、トングで裏返してさらに45秒加熱し、バットに取り出す。
  • 4 生殖腺があれば同じ鍋で30秒転がし、表面が締まったら取り出す。
  • 5 鍋にレモン汁10mlを加え、中火で20秒煮立ててアルコールと酸の角を飛ばす。
  • 6 黒胡椒0.2gを挽き入れ、鍋を火から外す。

完了の目安

貝柱の側面が2mmほど白く不透明になり、中心はまだ半透明の状態であれば火入れを止める。

煮汁がエシャロットと軽く絡む、とろみのある状態になっていればよい。

注意点

生殖腺は強火で破裂してはねることがある。

6約8分

殻に貝柱と煮汁を詰め、ペルシヤードをのせて組み立てる

  • 1 殻8枚に貝柱を1個ずつ入れ、生殖腺があれば均等に添える。
  • 2 鍋に残ったエシャロットの煮汁をスプーンで8等分し、各殻に貝柱の周りから回しかける。
  • 3 練ったパン粉入りバターを8等分し、身の表面を薄く覆う。
  • 4 取り置いたチャペルール15gを8枚の殻の表面に均等に散らす。

完了の目安

貝柱の身が見えないようバターの層で覆われ、煮汁が殻から溢れていなければよい。

7約15分

240℃で一気にグラタンにし、パセリとレモンを添えて供する

  • 1 並行(オーブンで焼いている間に)供する皿2枚を60℃の湯で温めて拭き上げる。
  • 2 240℃のオーブン上段で8〜12分を目安に焼く。最も厚い貝柱の中心が85〜90℃で90秒以上になることを確認する。パン粉が先に色づいたらアルミ箔をかぶせて続ける。
  • 3 殻をトングで持ち上げ、温めた4皿に2枚ずつ置く。
  • 4 取り置いたイタリアンパセリ5gを8枚の殻に散らす。
  • 5 残りのフルール・ド・セル1gを8枚へ均等に振る。
  • 6 レモンのくし切り(1/4個)を1皿に1切れずつ添え、すぐに供する。

完了の目安

中心の加熱条件を満たし、パン粉がきつね色で中のソースが沸いていれば完成。

注意点

殻と粗塩は熱いため、素手で触れない。

Chef Authen

作り方を読み終えたら。

その一皿を、コースにする。

作りたい料理を選ぶと、Tabelia アプリが献立の買い物リストと当日の段取りをひとつに束ねます。調理中の疑問には、Chef Authen が具体的な判断基準で答えます。

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INGREDIENT OPTIONS

手に入る食材で、本格の輪郭を保つ

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)は、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。

殻付きホタテ(活け)の代わりに

冷凍ホタテ貝柱(刺身用)+ グラタン皿

代わりに使える食材 · 本格度 -20点

珊瑚のコクと殻由来の磯の風味が失われ、味わいが平板になる。

殻を開く工程を省き、冷蔵庫で6時間かけて解凍してからペーパーで水気を完全に拭き取る。

貝殻の代わりに直径10cmの耐熱皿4枚を器として使い、粗塩の台は不要。

殻付きホタテ(活け)の代わりに

殻付きホタテ(冷蔵・非活け)

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

甘みと磯の香りがやや弱まるが、質感はほぼ変わらない。

エシャロットの代わりに

玉ねぎ

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

甘みが前に出て、エシャロット特有の繊細な辛みと酸の余韻が消える。

水分が多いため、蒸らし炒めの時間を2分延ばして水分を飛ばす。

エシャロットの代わりに

わけぎの白い部分

代わりに使える食材 · 本格度 -20点

青々とした軽い香りになり、煮詰めたときのコクが出にくい。

辛口白ワインの代わりに

ノンアルコール白ワイン + レモン汁5ml

代わりに使える食材 · 本格度 -20点

骨格となる酸と発酵由来の厚みが減り、後味が軽くなる。

甘みが残るため、煮詰め時間を1分短くして煮詰めすぎを防ぐ。

辛口白ワインの代わりに

辛口シードル

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

りんごの香りと丸い酸味が加わり、より土地の素朴な風味になる。

イタリアンパセリの代わりに

セルフィーユ(チャービル)

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

アニス様の甘い香りになり、パセリの青い苦みが消える。

にんにくの代わりに

にんにくの香りをつけたバター(にんにく1/2片を溶かしバターで温めて除く)

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

香りだけが穏やかに残り、生にんにくの刺激がなくなる。

レモン汁の代わりに

白ワインヴィネガー

代わりに使える食材 · 本格度 -10点

柑橘の華やかさが消え、酸がより鋭く直線的になる。

フルール・ド・セル(粗塩の結晶)の代わりに

粗塩

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

塩味の当たりが強くなり、粒の溶ける繊細な食感が失われる。

黒胡椒(粗挽き)の代わりに

白胡椒

代わりに使える食材 · 本格度 -5点

辛みが穏やかになり、貝の甘みが際立つ代わりに香りの立体感が減る。

ドゥアルヌネーの港町/ブルターニュの街並み・風景
Douarnenez, Bretagneフランスの風景 · ドゥアルヌネーの港町/ブルターニュ 写真:Capitaine Jack · CC BY-SA 4.0(リサイズ・表示トリミング)

この料理について

ブルターニュの沿岸の食卓を思わせる、ホタテの温かな前菜です。貝殻を器にした姿は、海の幸を囲む食事の始まりによく似合います。

秋から冬の献立では、肉の主菜の前に少しずつ供せます。バターと魚介が出会うブルターニュ風の組み合わせを、家庭のオーブンから食卓へ運ぶ一皿です。

QUESTIONS

よくある質問

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)に冷凍ホタテ貝柱(刺身用)+ グラタン皿を使ってもいいですか?

作れますが、殻付きホタテ(活け)を冷凍ホタテ貝柱(刺身用)+ グラタン皿に替えると本格度が20点下がります。珊瑚のコクと殻由来の磯の風味が失われ、味わいが平板になる。殻を開く工程を省き、冷蔵庫で6時間かけて解凍してからペーパーで水気を完全に拭き取る。

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)にノンアルコール白ワイン + レモン汁5mlを使ってもいいですか?

作れますが、辛口白ワインをノンアルコール白ワイン + レモン汁5mlに替えると本格度が20点下がります。骨格となる酸と発酵由来の厚みが減り、後味が軽くなる。甘みが残るため、煮詰め時間を1分短くして煮詰めすぎを防ぐ。

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)に殻付きホタテ(冷蔵・非活け)を使ってもいいですか?

使えます。ただし殻付きホタテ(活け)を殻付きホタテ(冷蔵・非活け)に替えると本格度が5点下がります。甘みと磯の香りがやや弱まるが、質感はほぼ変わらない。

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)を失敗せずに作るコツはありますか?

つまずきやすいのは次の点です。異臭がある、殻が閉じないなど鮮度に異常のあるホタテは使わない。生殖腺は強火で破裂してはねることがある。殻と粗塩は熱いため、素手で触れない。

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)を作るのにどれくらい時間がかかりますか?

4人分で合計1時間35分です(準備55分・調理40分)。

コキーユ・サン・ジャック・ア・ラ・ブルトンヌ(ホタテの殻焼き ブルターニュ風)は家庭で作るのが難しいですか?

難易度は5段階中3です。全7工程のうち仕上がりを左右するのは「活けホタテの殻を開き、貝柱と珊瑚を掃除する」「貝柱の表面を焼き、煮汁にレモンを加える」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。

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