基礎知識 · 5/7 · イタリア料理
野菜のブロードと肉のブロードの区別
野菜のブロードは、肉のブロードより短い時間で香味野菜の甘みと香りを引き出します。かぼちゃのリゾットでは無塩で用意し、米に注いでから料理の塩加減を決めます。
肉を使わない野菜のブロードは、肉のブロードと何が違うのか

リゾットの米を炊く野菜のブロード
野菜だけで煮るスープは、肉のスープより短い時間でできあがります。かぼちゃのリゾット、リゾット・アッラ・ズッカのレシピでは、米を炊く野菜のブロードを40分で引き、塩を入れずに保温します。

鍋に入れる野菜
厚手の鍋に、皮をむいて半割にした玉ねぎ100g、皮ごと洗って4cmに切ったにんじん80g、筋を取らずに4cmに切ったセロリ60g、葉を除いたイタリアンパセリの茎10gを入れ、水1600mlを注ぎます。アルトゥージも肉のブロードの項で、トスカーナでは煮崩れる葉ではなく、セロリやにんじん、パセリ、バジリコの茎をごく少量束ねて香りを付けるのが、ほぼ一般的な習慣だと書いています。
料理誌『イル・クッキアイオ・ダルジェント』のウェブ事典は、野菜のブロードにじゃがいもを入れるなら2個までにするよう書き、多いと濁るとしています。タベリアの評価では、にんじんを皮とへたの端材に替えても本格度は変わらず、玉ねぎを長ねぎの青い部分に、セロリを葉に替えると5点下がります。

40分で漉す
蓋をせずに鍋を中火にかけ、6〜8分かけて沸騰させます。沸いたら浮いた白い泡をすくい、表面が数秒に一度ぽこりと泡立つだけのごく弱火に落として、10分ごとにアクをすくいます。
仕込みから合計40分になったら、ボウルにざるを重ねて清潔な布巾を敷き、ブロードを静かに注いで漉します。野菜は押さえず、自然に落ちる液体だけを使い、1000mlに合わせます。
クッキアイオの野菜のブロードのレシピも、沸いてから少なくとも30分煮るとしています。40分で引けるブロードでも、市販の無塩の野菜ブイヨンに替えると、タベリアの評価では本格度が10点下がり、乾燥野菜や酵母のような風味が前に出て、自家製のブロードの甘みが薄れます。
塩を入れずに保温する
漉したブロードには塩を入れず、蓋をせずごく弱火で85℃前後に保ちます。鍋底から小さな泡が点々と上がり、湯気は立っても表面がほとんど揺れない状態が目安です。
リゾットの塩5gは、玉ねぎを炒める鍋で1g、かぼちゃを調理するフライパンで2g、仕上げに味を見ながら残りの2gまで加えます。クッキアイオのレシピは水と一緒に塩を入れていて、塩を入れる時期は、この二つのレシピで異なります。米を炊く液体を無塩で引いておけば、リゾットの塩加減は鍋で決められます。
牛肉のブロード
骨付きの牛バラ肉600gと冷水3000ml。88〜92℃で3時間煮て、漉したあと1800mlに粗塩12gを溶かす。スープとして飲む。
野菜のブロード
香味野菜250gと水1600ml。40分煮出して漉し、1000mlに合わせて、無塩のまま85℃前後で保温する。米を炊く使い道に合わせて、塩はリゾットの鍋で加える。
リゾット・アッラ・ズッカでは、85℃のブロードをお玉1杯、約120mlずつ注ぎ、木べらでなぞった跡が一瞬残るたびに注ぎ足して、16〜18分で約760mlを米に吸わせます。
出典
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