AUTHENTIC RECIPE
Gâteau Battuガトー・バチュ
ピカルディ地方に伝わる、多量の卵黄を使うリッチな発酵生地を、背の高い専用型で焼き上げる菓子。名前の「バチュ(叩かれた)」は、かつて生地を桶の中で長時間叩いて空気を含ませた製法に由来する。イースターに代父母から名付け子へ贈られる習慣でも知られ、バターと卵黄のコクが際立つ生地は発酵の見極めが仕上がりを左右する。
本場アルザスと北東部で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(4人分)
- 強力粉250gブリオッシュ生地用
- 生イースト10g牛乳で活性化させてから使う
- 牛乳(成分無調整)60mlイースト活性化と生地に使う。35℃程度に温める
- 卵黄6個卵白は使わない。卵黄だけを使うことでコクの強い黄色い生地になる
- グラニュー糖(生地用)30g
- グラニュー糖(イースト活性化用)5g
- 塩4g
- バター(生地用・無塩)130gポマード状に柔らかくする。ガトー・バチュのコクの中心
- バター(型用・無塩)15g型の内側に塗る
- 粉糖(仕上げ用)10g焼き上がりを冷ましてから茶こしでふる
作り方
材料を合わせる
- 1 牛乳60mlを35℃程度に温めてボウルに入れる。
- 2 生イースト10gを崩し入れて溶かし、グラニュー糖(イースト活性化用)5gを加えて溶かす。
食材を戻す
- 1 常温で10分置く。
- 2 表面に細かい泡がふつふつと立てば、イーストが活性化した合図。
仕上げにまとめる
- 1 ボウルに強力粉250gと塩4gを入れて混ぜる。
- 2 中央にくぼみを作り、卵黄6個・グラニュー糖(生地用)30g・発酵させた牛乳を加え、生地がまとまるまで混ぜる。
- 3 台に取り出し、生地がなめらかで弾力を持つまで10分ほどしっかりこねる。
材料を合わせる
- 1 柔らかくしたバター130gを4〜5回に分けて生地に加え、そのつどよくこね込む。
- 2 生地を台に打ちつけるようにこねるのがガトー・バチュの伝統的な製法。
完了の目安
生地がつやを帯び、手につかなくなったら次へ。
注意点
バターは常温に戻し柔らかくしてから加える。冷たいままだと生地に均一に混ざらない。
休ませて落ち着かせる
- 1 生地を丸めてボウルに戻し、ラップをかけて暖かい場所(27〜30℃目安)に置く。
完了の目安
2時間ほどで生地が2倍の大きさに膨らめば一次発酵完了。
内容を確認する
- 1 円筒形の背の高い型(直径18cm程度。
- 2 なければクグロフ型で代用可)の内側にバター(型用)15gを刷毛でむらなく塗る。
- 3 発酵した生地のガスを軽く抜き、なめらかな球状にまとめて型に入れる。
時間を置く
- 1 型に布巾をかぶせ、暖かい場所で1時間、生地が型の縁近くまで膨らむまで二次発酵させる。
オーブンを整える
- 1 並行(二次発酵を待つ間に)オーブンを180℃に予熱し始める。
- 2 焼き上がり後にまぶす粉糖10gを小さな容器に用意しておく。
焼き上げる
- 1 180℃のオーブンで35〜40分焼く。
- 2 表面が均一な濃いきつね色になり、竹串を中央に刺して生地がついてこなければ焼き上がり。
休ませて落ち着かせる
- 1 型のまま5分ほど置いて粗熱を取り、型から外して網の上で完全に冷ます。
材料を扱う
- 1 完全に冷めたら全体に粉糖10gを茶こしでふる。
INGREDIENT OPTIONS
手に入る食材で、本格の輪郭を保つ
ガトー・バチュは、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。
強力粉の代わりに
薄力粉
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
グルテン形成が弱く、ふんわりとした弾力がやや失われるが、生地としては成立する
生イーストの代わりに
ドライイースト
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
風味への影響はほぼない
分量を4gに減らし、同様に牛乳で活性化させてから使う
牛乳(成分無調整)の代わりに
低脂肪乳
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
生地のコクがやや軽くなる
バター(生地用・無塩)の代わりに
マーガリン
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
バター特有の香りとコクが失われ、風味が平板になる
この料理について
フランス北部、ソンム県を中心とするピカルディ地方は、なだらかな畑作地帯が広がる土地です。この地方には、背の高い円筒形の専用型で焼き上げる発酵菓子ガトー・バチュが伝わっています。
名前の「バチュ(叩かれた)」は、かつて生地を長い木べらで桶の中で延々と叩き、空気を含ませて膨らみを作っていた製法に由来すると伝えられています。多量の卵黄を使う配合が、パン屋ごとの看板レシピとして磨かれてきました。
イースターの時期には、代父母が名付け子にガトー・バチュを贈る習慣が今も残っています。専用の高い型がない家庭ではクグロフ型で代用されることもあり、日曜の朝食や来客をもてなす席で切り分けられます。
QUESTIONS
よくある質問
ガトー・バチュにマーガリンを使ってもいいですか?
作れますが、バター(生地用・無塩)をマーガリンに替えると本格度が20点下がります。バター特有の香りとコクが失われ、風味が平板になる。
ガトー・バチュに薄力粉を使ってもいいですか?
使えます。ただし強力粉を薄力粉に替えると本格度が10点下がります。グルテン形成が弱く、ふんわりとした弾力がやや失われるが、生地としては成立する。
ガトー・バチュに低脂肪乳を使ってもいいですか?
使えます。ただし牛乳(成分無調整)を低脂肪乳に替えると本格度が5点下がります。生地のコクがやや軽くなる。
ガトー・バチュを失敗せずに作るコツはありますか?
つまずきやすいのは次の点です。バターは常温に戻し柔らかくしてから加える。冷たいままだと生地に均一に混ざらない。
ガトー・バチュを作るのにどれくらい時間がかかりますか?
4人分で合計4時間50分です(準備45分・調理40分・待ち時間3時間25分)。待ち時間は手を離せるため、他の料理と並行して進められます。
ガトー・バチュは家庭で作るのが難しいですか?
難易度は5段階中4で、技術の見極めが要る一皿です。全11工程のうち仕上がりを左右するのは「材料を合わせる」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。
READER REVIEWS
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次の週末は、コース料理を家で。
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