AUTHENTIC RECIPE
Spaghetti alla Carrettiera alla Sicilianaスパゲッティ・アッラ・カレッティエーラ・シチリアーナ
- 合計
- 54分
- 難易度
- ★★★☆☆
- 分量
- 4人分
- 準備 25分
- 調理 29分
火を通さない生のトマトソースで熱々のスパゲッティを和える、シチリアのパスタ。仕上げにペコリーノと、アンチョビを溶かした油で炒ったパン粉をかける。
パレルモで受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピです。分量と時間だけでなく、次の工程へ進む目安となる状態も書いています。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
このスコアは、標準レシピの食材と手順で作った場合の値です。代わりに使える食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とあわせてスコアが変わります。
材料(4人分)
100本格度- スパゲッティ400g太さ1.9〜2.0mmのブロンズダイス製が望ましいAmazonで探す楽天市場で探す
- 完熟トマト700g湯むきして種とゼリー部分だけを除き、手で粗く潰す。果肉から出る果汁は乳化の媒体なので捨てない
- エキストラバージンオリーブオイル110mlうち80mlを生ソース用、30mlをパン粉を炒る用Amazonで探す楽天市場で探す
- にんにく4片芽を除き、2片は薄切り、2片は包丁の腹で潰す
- ペコリーノ・シチリアーノ(すりおろし)80g40gを和え用、40gを仕上げ用に分けるAmazonで探す楽天市場で探す
- 固くなったパンの中身(生パン粉状)80g耳を除いた中身を手で粗くほぐす。炒って mollica atturrata にするAmazonで探す楽天市場で探す
- バジリコ15g葉のみを手でちぎる。金気を嫌うため包丁は使わないAmazonで探す楽天市場で探す
- 赤唐辛子(乾燥)1本種を除いて粗く砕くAmazonで探す楽天市場で探す
- アンチョビ(オイル漬け)3枚細かく刻み、パン粉を炒る油に溶かすAmazonで探す楽天市場で探す
- 粗塩(パスタ用)40g水4Lに対し10g/Lで加えるAmazonで探す楽天市場で探す
- 塩(ソース用)6g生トマトのマリネに使うAmazonで探す楽天市場で探す
- 黒こしょう2g仕上げに粗挽きでAmazonで探す楽天市場で探す
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買い物リストをつくる作り方
トマトの湯むきと下処理
- 1 鍋に水1.5Lを入れて強火で沸かし、別に氷水を張ったボウルを用意する。
- 2 完熟トマト700gのヘタをくり抜き、尻に浅く十字の切れ目を入れる。
- 3 沸騰した湯にトマトを2〜3個ずつ入れ、10〜15秒で皮が切れ目から反り返ったら網じゃくしで氷水に移す。
- 4 が取れたトマトの皮を指で剥き、横半分に切って種とゼリー部分だけを指でかき出して捨てる。
- 5 果肉を、切り口から流れ出た果汁ごとボウルに移す。ざるに上げて果汁は切らない。
完了の目安
皮と種・ゼリー部分が全量除かれ、果肉と果肉から出た果汁だけがボウルに入っている状態。
注意点
湯に長く入れすぎると果肉が煮えて生の香りが飛ぶ。皮が反ったら即座に氷水へ。
果汁を捨てるとオイルとさせる媒体がなくなる。除くのは種とゼリー部分だけにとどめる。
補足
水っぽさの原因は種を包むゼリー部分の水分なので、そこだけを除けば果肉の果汁はの助けとして残る。
街道の元祖は皮ごと粗く潰す作り方だが、パレルモの食堂・家庭ではして果肉の密度を上げるのが一般的で、本レシピはそちらを基準にしている。
生トマトソースを仕込む
- 1 ボウルのトマト果肉を、包丁を使わず手で握り潰して1.5〜2cmの不揃いな塊にする。
- 2 にんにく2片の芽を除いて薄切りにし、残り2片は包丁の腹で潰してから芯を残したままボウルに加える。
- 3 赤唐辛子1本の種を除いて指で粗く砕き、塩(ソース用)6gとともに加える。
- 4 エキストラバージンオリーブオイル80mlを回しかけ、木べらで底から10〜15回大きく返して全体を混ぜる。
- 5 バジリコ15gの葉を手でちぎってボウルに加え、軽く沈めるように1回だけ混ぜる。
完了の目安
トマトの塊が崩れずに残り、果汁とオイルがボウルの底に混ざり合って溜まっている状態。
注意点
バジリコを包丁で刻むと切り口が黒ずみ金気の匂いが出る。必ず手でちぎる。
潰したにんにく2片は和える直前に取り除くので、細かく刻まない。
補足
薄切りにんにくは食べる辛味、潰したにんにくは香りだけを出す役割で、2種の当て方を使い分けるのがパレルモ流。
塊を残すのは、和えたときに果肉の食感とソースの両方を口に残すため。
常温でマリネして果汁とオイルを一体化させる
- 1 並行(の30分の間に)ステップ4のモッリカ・アットゥッラータを作る。
- 2 ボウルにラップはかけず、清潔な布巾をかぶせて常温(20〜25℃)で30分置く。
完了の目安
トマトから出た果汁とオリーブオイルが分離せず、ボウルを傾けるととろりと一体になって動く状態。
にんにくと唐辛子の香りがオイルに移り、鼻を近づけると青いトマトの香りと混ざって立ち上がる。
注意点
冷蔵庫に入れるとオイルが固まり果汁としない。必ず常温で置く。
補足
は60分まで延ばしてもよく、その分にんにくが強く出る。
この30分が唯一の技術的な山で、ここで果汁と油が繋がっていないと熱いパスタでもしない。
モッリカ・アットゥッラータ(炒ったパン粉)を作る
- 1 並行(パン粉を冷ましている間に)ステップ5のパスタ用の湯を沸かし始める。
- 2 アンチョビ3枚を細かく刻み、包丁の腹で潰してペースト状にする。
- 3 固くなったパンの中身80gを手で粗くほぐし、5mm前後の不揃いな粒にする。
- 4 フライパンにエキストラバージンオリーブオイル30mlと刻んだアンチョビを入れ、弱火で1〜2分、木べらで押し崩しながら溶かす。
- 5 アンチョビが完全に溶けたらパン粉を一度に加え、中弱火で5〜7分、木べらで絶えず混ぜながら炒る。
- 6 全体が濃いきつね色になったら火を止め、すぐに皿かバットに広げて冷ます。
完了の目安
パン粉が均一な濃いきつね色になり、木べらで混ぜたときサラサラと乾いた音を立てる状態。
香ばしい焼きパンの匂いが立ち、アンチョビの生臭さが消えている。
注意点
フライパンに入れたままにするとで焦げて苦くなる。火を止めたら即座に広げる。
強火では表面だけ色づいて中が湿ったままになる。中弱火を保つ。
混ぜる手を止めると数十秒で焦げる。
補足
mollica atturrata はチーズを買えない層の『貧者のパルミジャーノ』で、シチリアでは今も必須の食感要素。
パレルモではモッリカを炒る油にアンチョビや塩漬けイワシを溶かすのが常法で、加熱しない生ソースに足りない旨みの芯をここで補う。
完全に冷めるとさらにカリッとする。冷めた時点で湿っていれば中弱火で1分追加で炒る。
パスタを茹で、皿を温める
- 1 並行(パスタを茹でている間に)したトマトから潰したにんにく2片を取り出して捨て、ペコリーノ・シチリアーノ80gのうち40gをボウルに加えて木べらで混ぜ込む。
- 2 並行(パスタを茹でている間に)盛り付け用の皿4枚を天板に並べ、80℃に温めたオーブンに入れて10分温める。
- 3 大鍋に水4Lを入れて強火にかけ、沸騰したら粗塩40g(10g/L)を加えて溶かす。
- 4 スパゲッティ400gを放射状に広げて入れ、菜箸で沈めながらほぐし、強めの中火でパッケージ表示時間より30秒短く茹でる。
- 5 茹で上がり1分前に、茹で汁120mlを計量カップに取り置く。
完了の目安
1本取り出して噛むと、中心にごく細い芯が感じられる程度の硬さ。
注意点
和えた後は一切加熱しないため、通常のより硬く上げると芯が残ったままになる。表示30秒前で必ず噛んで確認する。
ペコリーノを早く入れすぎるとトマトの果汁を吸って固まる。パスタを茹で始めてから加える。
補足
和える30〜40秒の間に熱いパスタので芯が抜け、ちょうどに落ち着く。
オーブンがない場合は皿に熱湯を張って10分置き、盛る直前に湯を捨てて布巾で水気を拭く。
取り置いた茹で汁120mlは、和えたときにオイルと果汁がゆるく繋がらない場合の調整用。
塩分10g/Lはソースを加熱しないぶんパスタ自体の下味として重要。
熱々のパスタで生ソースを和える
- 1 大きめの鉢に熱湯500mlを注いで内側全体に回し、1分置いてから湯を捨て、布巾で水気を拭き取る。
- 2 温めた鉢に、したトマトソースを果汁ごと全量移す。
- 3 茹で上がったスパゲッティをトングで湯切りし、熱いまま鉢のソースへ移す。
- 4 トングで下から持ち上げるように30〜40秒、20回ほど大きく返して全体を和える。
- 5 ソースがパスタに絡まず果汁が底に溜まるようなら、取り置いた茹で汁を大さじ2ずつ加えて同様に返し、最大120mlまで使ってさせる。
完了の目安
トマトの果汁とオリーブオイルが白濁して繋がり、麺1本1本に薄く膜のように絡んだ状態。
鉢の底に透明な果汁の水たまりが残っていない状態。
注意点
パスタを冷ましてから和えるとオイルと果汁がせず、水っぽいソースになる。湯切り後は間を空けない。
火にかけて和えるとトマトが煮えて生ソースの持ち味が消える。加熱は絶対にしない。
混ぜすぎるとトマトの塊が崩れて食感がなくなる。40秒以内で止める。
鉢を温めた湯を残したままソースを入れるとソースが薄まる。湯は完全に捨てて拭き取る。
補足
熱いパスタのでトマトの角が取れ、生のままで香りだけが立ち上がるのがこの料理の狙い。
鉢を温めておくと和える間の温度低下を防げる。
盛り付けとパン粉の対比
- 1 オーブンで温めた皿4枚に、パスタをトングで持ち上げてねじりながら山高に盛り、鉢に残ったソースを等分にかける。
- 2 残りのペコリーノ・シチリアーノ40gを4皿に振り分ける(1皿10g)。
- 3 炒ったパン粉80gを各皿に約20gずつ散らし、黒こしょう2gを粗挽きで全体に挽きかける。
完了の目安
パン粉が湿らずに表面で立っており、赤いソースとの対比が見えている状態。
注意点
パン粉を和え込むと即座に湿ってザクザク感が失われる。必ず盛った後に上からかける。
盛り付けから提供までが長いとパン粉が湿る。散らしたら直ちに出す。
補足
シチリアでは食卓に炒ったパン粉の器を別に置き、各自が追加でかける習慣がある。
パレルモのカレッティエーラはバジリコ系かパセリ系のどちらかで組むため、バジリコを使う本構成では仕上げのパセリは載せない。
この料理について
カレッティエーラの名は、荷馬車を引いて島内を行き来した運搬人、カレッティエーリから来ています。19世紀のシチリアでは、彼らが街道沿いの宿で食事を取っていました。
生のソースは、運搬人が持ち歩いていた材料で作れます。火を通さないトマトに、生のにんにく、オリーブオイル、ペコリーノを合わせるので、ソースを煮る時間も、そのための火も要りません。
パレルモやカターニアの家庭では、夏の暑い日に火をほとんど使わずに済ませる一皿として、今も作られています。トマトが最も熟す時期にだけ、この料理は本来の姿になります。
代わりに使える食材
スパゲッティSpaghetti
-
ヴェルミチェッリ本格度: 変化なし
やや太くなり、生ソースの絡みが増して食べ応えが出る。
工程5:茹で時間をパッケージ表示どおりに取り、表示30秒前から噛んで確認する。
-
リングイネ本格度: -10 pts
断面が平たくなり、ソースが面で絡んで口当たりが重くなる。
完熟トマトPomodori maturi da salsa
エキストラバージンオリーブオイルOlio extravergine d'oliva
-
ピュアオリーブオイル本格度: -10 pts
果実味と辛味が消え、生ソースの香りの芯が弱くなる。
にんにくAglio
ペコリーノ・シチリアーノ(すりおろし)Pecorino siciliano grattugiato
-
ペコリーノ・ロマーノ本格度: -5 pts
塩味が鋭くなるため、塩の量を控える必要が出る。
工程2:生ソースに加える塩を6gから4gに減らす。
-
パルミジャーノ・レッジャーノ本格度: -20 pts
羊乳特有の獣香が消え、甘くまろやかな旨みに変わる。
固くなったパンの中身(生パン粉状)Mollica di pane raffermo
-
乾燥パン粉本格度: -10 pts
粒が細かく均一になり、粗いザクザク感が弱まる。
工程4:炒め油を30mlから20mlに減らし、炒め時間を3分に短縮する。
バジリコBasilico fresco
赤唐辛子(乾燥)Peperoncino secco
-
一味唐辛子本格度: -5 pts
辛味が均一に回り、粒感のある刺激が消える。
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