AUTHENTIC RECIPE
Linguine al polpo in biancoリングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)
タコをぎりぎり浸る量の香味野菜の煮汁でゆっくり火入れして繊維をほどけさせ、その煮汁を漉して強火で煮詰めて凝縮させ、濃くなった出汁でリングイネをリゾッタータ(鍋の中で吸わせ煮)に仕上げるプーリア州サレント地方の一皿。ソースの土台はオリーブオイル、にんにく、赤唐辛子のアーリオ・オーリオと白ワイン、そして煮詰めたタコの茹で汁だけで、トマトは一切使わない白い仕立て(in bianco)。とろみはタコのゼラチン質と煮汁の濃縮、そして麺から出るでんぷんだけで作る。タコは吸盤の付いた太い足を大きめに切って食感を残し、頭と細い足は細かく刻んでソースに溶かし込む二段構えで、噛み応えと濃度の両方を生む。
本場南イタリアで受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(4人分)
- タコ(真ダコ)1200g内臓・くちばし・目を除いた丸ごと1杯。冷凍品が望ましく、前日から冷蔵庫で解凍する(冷凍により繊維が壊れて柔らかくなる)
- リングイネ400gブロンズダイス(トラフィラータ・アル・ブロンゾ)の乾麺が望ましい
- エクストラヴァージンオリーブオイル80ml60mlをソースのベース(アーリオ・オーリオ)に、20mlを仕上げの生がけに使う
- 辛口白ワイン100mlソースの酸味と香り付け。加熱してアルコール分を飛ばす
- にんにく3片2片は包丁の腹でつぶして芯を除きオイルの香り出しに、1片は薄切りにしてソースに残す
- 赤唐辛子1本縦に割いて種を除き、小口切りにする
- 玉ねぎ1個茹で汁用。皮をむき半分に切る(約150g)
- にんじん1本茹で汁用。皮つきのまま半分に切る(約100g)
- セロリ1本茹で汁用。葉ごと2つに折る(約80g)
- ローリエ2枚茹で汁用
- 黒胡椒(ホール)8粒茹で汁用
- 黒胡椒(挽きたて)2g仕上げ用
- 粗塩70g40gはパスタの茹で湯4Lに対し10g/L。30gは生タコのぬめり取りの揉み洗い用。タコの茹で汁には塩を入れない(身が締まるため)
- 細粒塩10gソースに6g、吸わせ煮の途中に2g、仕上げに2g。煮汁が無塩のため塩はすべて後入れで決める
- タコの茹で汁用の水1800mlタコがぎりぎり浸る量。塩は入れず、あとで漉して700mlまで煮詰める
- パスタ用の水4000ml塩10g/Lで沸かす。リングイネは表示より3分早く上げ、タコの煮汁で吸わせ煮にする
- イタリアンパセリ20g茎はタコの茹で汁へ、葉は粗みじんにして仕上げに散らす
作り方
タコの下処理と洗浄
- 1 生(未冷凍)のタコを使う場合は、足の付け根を持って濡らしたまな板にタコを30回叩きつけ(battere il polpo)、繊維をほぐす。冷凍品を解凍したタコの場合はこの操作を省く。
- 2 タコ1200gの頭(胴)を裏返し、残っている内臓・墨袋をすべて取り除いて元に戻す。
- 3 足の付け根の中心にあるくちばし(口球)を親指で押し出して切り取り、目の周囲を包丁で丸くくり抜いて除く。
- 4 生(未冷凍)のタコを使う場合は、大きめのボウルにタコを入れて粗塩30gを全体に振り、両手で3〜4分もみ込み、吸盤の内側と足の間も指でこすってぬめり(白い泡)を出す。
- 5 もみ洗いしたタコを流水に当て、泡と塩気が完全になくなるまで水を替えて3回すすぐ。冷凍解凍品の場合は塩は使わず、流水を当てながら吸盤の内側と足の間を指でこすり洗いし、砂を落とす(水を替えて3回)。
- 6 洗ったタコをザルに上げ、キッチンペーパーで表面の水気を拭き取る。
- 7 イタリアンパセリ20gを葉と茎に分け、茎はそのまま香味野菜の煮汁の香りづけ用に取り置き、葉は粗みじんに刻んでラップをかけ冷蔵庫に入れる。
完了の目安
吸盤の内側に砂利のざらつきが残らず、洗い水が濁らず泡立たなくなっていれば下処理完了。
皮が破れておらず、足に張りが残っていれば火入れに進んでよい。
注意点
くちばしを残すと硬い軟骨が口に当たる。足の付け根を裏返してしっかり確認する。
もみ洗いの塩が残ると無塩で取るはずの煮汁が塩辛くなり、身も締まる。流水で完全に流し切る。
もみ洗いは皮を破らないよう、たわしを使わず手のみで行う。皮が剥がれると煮汁が濁る。
冷凍タコを使う場合は前日から冷蔵庫内でゆっくり解凍する。常温解凍はドリップが出て旨みが流れる。
補足
表面の粘液には磯臭さが残るため、生タコは粗塩でもんで落とす。とろみの源になるゼラチン質は皮とその内側にあるので、もみ洗いしても失われない。
繊維をほぐす手段としては冷凍がもっとも確実で、プーリアでも冷凍タコは柔らかく仕上がる素材として普通に使われる。生タコを買った場合は24時間以上冷凍してから前日に冷蔵解凍するとよい。
パセリの茎は香りが強く煮汁向き。葉は加熱すると色が飛ぶので最後に散らす。
香味野菜の煮汁でタコをゆっくり火入れする
- 1 深めの鍋(直径22cm前後、タコがちょうど収まる大きさ)に水1800ml、玉ねぎ1個(半分に切る)、にんじん1本(皮つきで半分に切る)、セロリ1本(葉ごと2つに折る)、ローリエ2枚、黒胡椒ホール8粒、パセリの茎全量を入れ、強火にかける。
- 2 沸騰したら弱火に落とし、15分間香味野菜を煮出す。
- 3 タコの足先を持ち、熱い煮汁に足だけを5秒浸けては引き上げる動作を3回繰り返し、足がくるりと巻いたら全体を鍋に沈める。タコが煮汁から出る場合は水を50mlずつ足し、ぎりぎり浸る状態にする。
- 4 表面が静かに揺れる程度(85〜90℃、ごく弱い沸き)の火加減を保ち、蓋を少しずらしてのせて45〜50分煮る。途中でアクが浮いたら玉じゃくしですくい取る。
完了の目安
太い足の付け根に竹串を刺したとき、抵抗なくすっと入って抜ければ火入れ完了。
竹串に弾き返す硬さが残る場合は、同じ火加減でさらに10分単位で確認を続ける。
注意点
タコの茹で汁には塩を一切入れない。塩分でタンパク質が締まり、身が硬くゴムのようになる。
水はタコがぎりぎり浸る量にとどめる。水が多いと煮汁が薄まり、あとの出汁として使えない。
ぐらぐらと強く沸騰させると皮が破れて剥がれ、煮汁が濁って仕上がりの見た目が悪くなる。
補足
足先を熱湯に3回くぐらせるのは皮の剥離を防ぎ、足を美しく巻かせるための定石。
この煮汁がリゾッタータの出汁になるため、香味野菜は多めに、水は少なめに、塩は後入れが鉄則。トマトを使わない白い仕立てでは、この煮汁の濃さがソースの味そのものになる。
煮汁の中で完全に冷ます
- 1 火を止め、タコを煮汁に沈めたまま蓋をしっかり閉め、コンロの上に60分置いて余熱で繊維をゆるめながら冷ます。
完了の目安
煮汁が50〜60℃程度まで下がり、タコを素手で持ち上げられる状態になっていれば次へ進む。
太い足を指で押したとき、弾き返さずやわらかく沈む感触になっていればよい。
注意点
熱いうちに取り出して空気にさらすと表面が乾いて硬くなる。必ず煮汁の中で冷ます。
蓋を開けて放置すると表面が乾き、皮が縮んで剥がれる。
補足
サレントでは煮汁が完全に室温まで冷めるまで置くことも多い。時間があるならさらに放置してよく、柔らかさは増す。
煮汁を漉して700mlに煮詰め、タコを二段構えに切り分ける
- 1 並行(煮汁を煮詰めている間に)にんにく3片の皮をむき、2片は包丁の腹でつぶして芯を取り除き、1片は薄切りにする。赤唐辛子1本は縦に割いて種を除き、小口切りにする。
- 2 タコを煮汁から引き上げてまな板に移し、足8本を胴の付け根から切り離す。
- 3 煮汁を目の細かいこし器で漉して香味野菜とパセリの茎を除き、鍋に戻して強火にかけ、20分ほど強く沸かして煮詰める。計量カップで量りながら700mlにする(700mlを下回ったら水を足して700mlに合わせる)。
- 4 太い足4本を2.5cm幅の斜めそぎ切りにして皿に取り分ける(吸盤は落とさず残す)。
- 5 細い足4本と頭(胴)は5mm角の粗みじんに刻み、別の皿に分けておく。
完了の目安
煮汁が700mlになり、味をみて海の香りと甘みがはっきり濃く感じられれば濃縮完了。
太い足の切り身と刻み身が別々の器に分かれ、にんにくと赤唐辛子が切りそろっていれば準備完了。
注意点
500ml以下まで煮詰めすぎるとゼラチン質が濃くなりすぎ、冷えたときに固まって麺に絡まなくなる。計量カップで確認しながら火を止める。
煮詰めている間に鍋底が焦げないよう、残り1/3量になったら火を中火に落として様子を見る。
補足
700mlの配分は、ソースに200ml・麺の吸わせ煮に400ml・濃度調整用の予備に100ml。ここで一度きっちり計量しておくと、以降の三つの用途が過不足なく回る。
吸盤付きの大きな切り身は食感の主役、刻み身はソースに溶けて濃度とゼラチン質を与える。この二段構えがこの一皿の骨格。
アーリオ・オーリオでタコの白いソースを組み立てる
- 1 並行(ソースを煮ている間に)別の大鍋に水4000mlを入れ、強火にかけて沸かし始める。
- 2 大きめのフライパン(直径28cm以上、深さのあるもの)にエクストラヴァージンオリーブオイル60ml、つぶして芯を除いたにんにく2片、薄切りにしたにんにく1片、小口切りにした赤唐辛子1本を入れ、弱火にかける。
- 3 にんにくがふつふつと泡を立て、うっすら色づくまで弱火で4〜5分かけて香りを油に移し、つぶしたにんにく2片だけを取り出す。
- 4 刻んだタコ(細い足と頭)を全量加え、中火にして木べらで混ぜながら3分炒め、身の縁が油をまとってつやが出るまで炒める。
- 5 辛口白ワイン100mlを注ぎ、中火のまま2〜3分煮立ててアルコール臭を飛ばす。
- 6 煮詰めた煮汁を200ml加え、弱めの中火で15〜18分、鍋底を木べらでなぞりながら煮る。
- 7 細粒塩6gを加えて混ぜ、味をみて塩味が立っていることを確認する。
完了の目安
木べらで鍋底をなぞったとき筋が1秒ほど残り、ソースにとろみが出ていれば完成。
刻んだタコが煮汁に溶けなじんで白く濁ったソースになり、油と水分が分離せず一体化していれば次へ進む。
注意点
にんにくを茶色く焦がすと苦味が全体に回る。泡が細かく立つ弱火を保ち、色づいたらすぐ次の工程に移る。
白ワインは絶対に着火させない。煮立てて酸の角とアルコール臭を飛ばす。
煮汁を入れすぎると後の吸わせ煮で水っぽくなる。この段階では200mlにとどめる。
煮汁は無塩なので、ここで塩6gを入れて味の芯を作らないと最後まで味が決まらない。
補足
トマトを入れない白い仕立てでは、色と旨みの土台はにんにくの香りを移した油と、刻んだタコが煮汁に溶け出すゼラチン質だけで作る。
つぶしたにんにくを途中で取り出すのは、香りだけを残して口当たりを軽くするため。薄切りの1片はソースに残して噛んだときの香りを立てる。
リングイネを茹で、煮汁で吸わせ煮(リゾッタータ)にする
- 1 並行(麺を茹でている間に)盛り付け用の皿4枚に沸いた茹で湯をおたまで注いで皿を温め、盛る直前に湯を捨てて布巾で拭く。
- 2 沸騰した水4000mlに粗塩40gを入れて溶かし、リングイネ400gを放射状に広げて入れる。
- 3 菜箸で1度大きく混ぜ、袋の表示時間より3分短い時間で強めの中火を保って茹でる。
- 4 茹で上がる1分前に、パスタの茹で汁を100ml計量カップに取り置く。
- 5 ソースのフライパンを中火にかけ、煮詰めた煮汁を200ml加えて温める。
- 6 茹で上がったリングイネをトングで湯を切りながらソースのフライパンに直接移し、中火で絶えずあおりながら和える。
- 7 水分が減ってきたら残りの煮汁を100mlずつ、計200ml注ぎ足しながら3分間、麺に煮汁を吸わせ続ける(吸わせ煮に使う煮汁は合計400ml)。
- 8 途中で細粒塩2gを振り、麺をひと本かじって塩味を確認する。
- 9 ソースが重くなって麺が絡みにくければ、取り置いた茹で汁100mlのうち50mlずつをフライパンに加えて濃度を調整する。
完了の目安
麺がアルデンテになり、フライパンを傾けたときソースが流れ落ちずに麺にまとわりついていれば吸わせ煮完了。
麺の周囲に白くとろりと乳化したソースの膜ができ、鍋底に余分な水分が溜まっていない状態が目安。
注意点
煮汁を一度に全部入れると麺が茹で戻って伸びる。必ず100mlずつ分けて吸わせる。
あおる手を止めるとリングイネが鍋底に貼り付いて焦げる。3分間は動かし続ける。
茹で湯の塩は10g/L(水4Lに40g)を厳守する。麺自体に下味が入らないと最後まで味がぼやける。
補足
リゾッタータはリゾットのように麺に出汁を吸わせる技法で、プーリア沿岸では魚介の茹で汁を無駄にしない調理として定着している。
ブロンズダイスの麺は表面が粗く、煮汁を吸ってソースを抱き込みやすい。
調整用に残した煮汁100mlは、煮詰まりすぎたときの伸ばしに使う。使わなければ翌日の魚介スープに回せる。
タコの足を合わせて仕上げ、盛り付ける
- 1 2.5cm幅に切った太い足を全量フライパンに加え、中火で1分あおって温める。
- 2 火を止め、フライパンの麺とタコ全体に細粒塩2gと挽きたて黒胡椒2gを振る。
- 3 フライパンの麺とタコ全体にエクストラヴァージンオリーブオイル20mlを回しかけ、10秒あおってソースと乳化させ、つやを出す。
- 4 刻んだイタリアンパセリの葉の3分の2をフライパンに加え、麺とタコ全体に混ぜ込む。
- 5 温めておいた皿4枚に、トングで麺をねじって高さを出しながら等分に盛り、鍋に残ったソースとタコの足を麺の上に均等にのせる。
- 6 残りのパセリを各皿に散らす。
完了の目安
麺の表面につやが出て、タコの足が麺の上に見える状態に盛れていれば完成。
注意点
大きな足を長く加熱すると身が締まって硬くなる。温める程度の1分にとどめる。
仕上げのオリーブオイルは必ず火を止めてから加える。加熱すると香りが飛ぶ。
盛り付けは手早く行う。ゼラチン質を含むソースは冷えると固まる。
補足
粉チーズは合わせない。プーリアでも魚介のパスタにチーズを振らないのが慣習。
皿を温めておくのは、ゼラチン質を含むソースが固まらず最後まで滑らかに保つため。
INGREDIENT OPTIONS
手に入る食材で、本格の輪郭を保つ
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)は、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。
タコ(真ダコ)の代わりに
ボイル済みタコ足
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
タコの茹で汁が一切取れないためソースの厚みとゼラチン質のとろみが減り、身の香りも弱くなる。
下処理と長時間の火入れ、煮汁の中で冷ます工程は行わない。
玉ねぎ1個・にんじん1本・セロリ1本・ローリエ2枚・黒胡椒ホール8粒・パセリの茎全量を水1800mlで30分煮出し、漉してから強火で20分煮詰めて700mlに濃縮し、タコの茹で汁の代わりに使う。
ボイル済みタコ足1000gのうち400gを5mm角に刻んでソースに使い、残り600gは2.5cm幅の斜めそぎ切りにして最後の1分だけ温める。
タコ(真ダコ)の代わりに
ヤリイカ
代わりに使える食材 · 本格度 -35点
ゼラチン質が少なくソースのとろみが出ず、噛み応えも軽く淡白になる。
長時間の下茹でと煮汁の中で冷ます工程は行わない。
玉ねぎ1個・にんじん1本・セロリ1本・ローリエ2枚・黒胡椒ホール8粒・パセリの茎全量と、ヤリイカ1200gの足先と皮を水1800mlに入れて30分煮出し、漉して強火で20分煮詰めて700mlに濃縮する。これをソース200ml・吸わせ煮400ml・調整用100mlに配分して使う。
ヤリイカの胴400gを5mm角に刻んでソースに使い、残りの胴と足は1cm幅の輪切りにして仕上げの1分間だけ強火で火を通す。
リングイネの代わりに
スパゲッティ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
断面が丸くなる分ソースの絡みがやや弱まるが、味の方向性は変わらない。
リングイネの代わりに
パッケリ
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
筒状の大きな口当たりになり、麺全体にソースが薄く絡む一体感は失われる。
茹で時間を表示より3分短いところから2分延ばし、吸わせ煮に使う煮汁を調整用の100mlも充てて500mlに増やす。
エクストラヴァージンオリーブオイルの代わりに
ピュアオリーブオイル
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
青い果実香とほろ苦さが消え、仕上がりの香りが平板になる。
辛口白ワインの代わりに
水+白ワインビネガー10ml
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
ぶどう由来の香りの層がなくなり、酸味だけが直線的に立つ。
水90mlと白ワインビネガー10mlを合わせて加え、酸が飛ぶよう2分長く煮立てる。
にんにくの代わりに
にんにくペースト(チューブ)
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
オイルに移る香りが弱く、加熱で焦げやすいため青臭さが残りやすい。
にんにくをつぶす・薄切りにする下準備は行わない。
油が温まってから10gを加え、弱火で30秒だけ香りを立てて即座に刻んだタコを加える。取り出す操作は行わない。
赤唐辛子の代わりに
乾燥赤唐辛子
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
辛みが鋭く均一になり、生の青い香りは失われる。
小口切りにせず、縦に割いて種を落とし、指で2〜3片に割ってオイルに入れる。
玉ねぎの代わりに
長ねぎの青い部分
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
甘みが減り、より軽くすっきりした出汁になる。
にんじんの代わりに
省略
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
煮汁の甘みが減り、タコの海の香りがより直接的になる。
セロリの代わりに
セロリの葉のみ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
青い香りが軽くなり、煮汁の輪郭がやや弱まる。
ローリエの代わりに
タイム(生)2本
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
樹脂的な清涼感が加わり、ローリエ特有の重い甘い香りは出ない。
黒胡椒(ホール)の代わりに
省略
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
煮汁の後味の刺激がわずかに減る程度。
黒胡椒(挽きたて)の代わりに
白胡椒
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
香りが穏やかになり、発酵由来のやや土っぽい風味が加わる。
細粒塩の代わりに
フルール・ド・セル
代わりに使える食材 · 本格度への影響なし
塩味の当たりが柔らかく、後から立ち上がる。
この料理について
プーリア州はイタリア半島のかかとにあたり、両側を海に挟まれた細長い土地です。岩場の多い海岸線ではタコが年間を通じて獲れ、港町の市場では今も朝からタコが並びます。
この土地では、タコをトマトで煮込む料理と並んで、にんにくとオリーブオイルだけで組み立てる白い仕立てが受け継がれてきました。トマトを入れない分、タコそのものの甘さと、茹でたときに出る海の風味が皿の中心に残ります。漁師が船の上で作ってきた料理の系統とされ、材料は港で手に入るものだけで完結します。
現在もサレント半島のトラットリアでは、夏の品書きに白と赤の両方のタコのパスタが並びます。どちらを頼むかは、その日のタコの状態を見た店の判断に委ねられることもあります。
QUESTIONS
よくある質問
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)にヤリイカを使ってもいいですか?
作れますが、タコ(真ダコ)をヤリイカに替えると本格度が35点下がります。ゼラチン質が少なくソースのとろみが出ず、噛み応えも軽く淡白になる。長時間の下茹でと煮汁の中で冷ます工程は行わない。
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)にボイル済みタコ足を使ってもいいですか?
作れますが、タコ(真ダコ)をボイル済みタコ足に替えると本格度が20点下がります。タコの茹で汁が一切取れないためソースの厚みとゼラチン質のとろみが減り、身の香りも弱くなる。下処理と長時間の火入れ、煮汁の中で冷ます工程は行わない。
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)に水+白ワインビネガー10mlを使ってもいいですか?
作れますが、辛口白ワインを水+白ワインビネガー10mlに替えると本格度が20点下がります。ぶどう由来の香りの層がなくなり、酸味だけが直線的に立つ。水90mlと白ワインビネガー10mlを合わせて加え、酸が飛ぶよう2分長く煮立てる。
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)を失敗せずに作るコツはありますか?
つまずきやすいのは次の点です。くちばしを残すと硬い軟骨が口に当たる。足の付け根を裏返してしっかり確認する。もみ洗いの塩が残ると無塩で取るはずの煮汁が塩辛くなり、身も締まる。流水で完全に流し切る。もみ洗いは皮を破らないよう、たわしを使わず手のみで行う。皮が剥がれると煮汁が濁る。
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)を作るのにどれくらい時間がかかりますか?
4人分で合計3時間30分です(準備40分・調理1時間50分・待ち時間1時間)。待ち時間は手を離せるため、他の料理と並行して進められます。
リングイネ・アル・ポルポ・イン・ビアンコ(タコの白いリングイネ)は家庭で作るのが難しいですか?
難易度は5段階中3です。全7工程のうち仕上がりを左右するのは「タコの下処理と洗浄」「アーリオ・オーリオでタコの白いソースを組み立てる」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。
READER REVIEWS
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次の週末は、コース料理を家で。
すべての皿が、いちばんおいしい瞬間に。
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