AUTHENTIC RECIPE
Gnudi di Ricotta e Spinaci al Burro e Salviaニューディ・ディ・リコッタ・エ・スピナーチ・アル・ブッロ・エ・サルヴィアリコッタとほうれん草のニューディ バターとセージ
- 合計
- 25時間25分
- 難易度
- ★★★☆☆
- 分量
- 4人分
- 準備 55分
- 調理 30分
- 待ち時間 24時間
トスカーナのラビオリの詰め物だけを丸めて茹でる一皿。小麦粉を使わず、水切りしたリコッタと固く絞ったほうれん草を卵黄とパルミジャーノでつなぐシエナ流の配合で、口に入れるとすぐ崩れるほど軽い。リコッタの水切りと、茹で崩れを防ぐ薄い皮を作るためにセモリナに埋めて乾かす工程に、それぞれ12時間かかる。仕上げには、焦がしすぎない泡立ったバターとセージだけを使う。
シエナで受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピです。分量と時間だけでなく、次の工程へ進む目安となる状態も書いています。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
このスコアは、標準レシピの食材と手順で作った場合の値です。代わりに使える食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とあわせてスコアが変わります。
材料(4人分)
100本格度- 羊乳リコッタ500gざるにさらしを敷いて冷蔵庫で12時間水切りし、正味約400gにするAmazonで探す楽天市場で探す
- ほうれん草800g根元を落として泥をよく洗う。塩を加えた湯で茹でて絞った正味は約160gになる
- パルミジャーノ・レッジャーノ100g70gは生地用にすりおろす。残り30gも同じようにすりおろし、仕上げ用に別の器に取り分けておくAmazonで探す楽天市場で探す
- 卵黄2個Mサイズ。常温に戻すAmazonで探す楽天市場で探す
- セモリナ粉(細挽き)550g約20×25cmのバット2枚に各175g(計350g)を厚さ5mmに敷き、150gは成形後に上からかけて覆う。50gは成形時の手粉。生地には混ぜないAmazonで探す楽天市場で探す
- バター120g無塩。1.5cm角に切って冷蔵しておき、茹で汁と乳化させてソースにするAmazonで探す楽天市場で探す
- セージ(生)16枚葉のみ。洗って完全に水気を拭く
- ナツメグ小さじ0.5ホールをその場ですりおろすAmazonで探す楽天市場で探す
- 塩(細粒)5g生地の味付け用。粉を使わない配合なので、この塩が味の骨格になるAmazonで探す楽天市場で探す
- 粗塩50gほうれん草の下茹で湯2Lに20g、ニューディの茹で湯3Lに30g(いずれも10g/L)Amazonで探す楽天市場で探す
- 黒こしょう小さじ0.5生地用に挽きたてを使うAmazonで探す楽天市場で探す
Amazon・楽天市場へのリンクはアフィリエイトリンクです。
買い物リストをつくる作り方
リコッタを12時間水切りする
- 1 ざるに二重にしたさらし(またはガーゼ)を敷き、羊乳リコッタ500gを崩さずに入れる。
- 2 さらしの端を折り返してリコッタの表面を覆い、ざるを一回り大きいボウルに重ねて水受けにする。
- 3 冷蔵庫に入れ、12時間そのまま置いて水分を落とす。
完了の目安
ボウルに乳清が落ち、リコッタの正味が約400gまで減っていれば完了。
指で押しても乳清がにじみ出ず、しっとりしたペースト状にまとまっていること。
注意点
が不十分だと生地がゆるみ、粉を使わないこの配合では茹でた際に崩れる最大の原因になる。
ざるの底が乳清に浸かっていると水が戻るので、ボウルとざるの間に必ず隙間を作る。
補足
この料理は12時間+成形後の乾燥12時間で正味2日(2晩)かかる。初日の夜にを始めれば2日目の朝に成形でき、3日目の朝以降に茹でられる。初日の朝にを始めれば、その夜に成形して翌日の夜に食べられる。
落ちた乳清はスープの割り水などに使えるが、この料理では使わない。
ほうれん草を茹でて固く絞る
- 1 鍋に水2Lを沸かし、粗塩20gを加える。
- 2 根元を落として洗ったほうれん草800gを3回に分けて入れ、強火で葉が鮮やかな緑に沈むまで各1分30秒茹でる。
- 3 茹で上がるたびにトングで氷水のボウルに移し、完全に冷ます。
- 4 冷めたほうれん草を両手で握り、3回に分けて水が一滴も落ちなくなるまで固く絞る。
- 5 絞ったほうれん草をまな板に広げ、包丁でごく細かいみじん切りにし、さらに一度ぎゅっと握って残った水気を絞る。
完了の目安
絞ったほうれん草の正味が約160gになっていること。
握ったときに水がにじまず、みじん切りがぱらりとほぐれる状態になっていること。
注意点
絞りが甘いと生地が水っぽくなり、粉なしでは繋がらなくなる。
茹ですぎると香りが抜けて色もくすむので、1分30秒を超えない。
補足
下茹での塩(10g/L)は色止めと下味の両方のためで、トスカーナでも塩を入れて茹でるのが通例。
刻んでから再度絞ると、葉の細胞内に残った水まで抜けて生地が締まる。
ニューディの生地を粉なしで合わせる
- 1 ボウルにしたリコッタ約400gを入れ、ゴムベラで20回ほど押し伸ばして滑らかにする。
- 2 刻んだほうれん草約160g、すりおろしたパルミジャーノ70g、卵黄2個、すりおろしたナツメグ小さじ1/2、細粒塩5g、挽きたて黒こしょう小さじ1/2を加える。
- 3 ゴムベラで底から返すように30回ほど混ぜ、色が均一な淡い緑になるまで合わせる。
完了の目安
緑と白のむらが消え、全体が均一な淡い緑色になっていること。
生地をすくうとゴムベラの上でゆっくり垂れずに留まる固さになっていること。
注意点
練りすぎるとリコッタの気泡が潰れて目が詰まり、口溶けが失われる。混ぜ回数は最小限にする。
ゆるく感じても小麦粉やセモリナを生地に足さない。粉を入れると団子のように重くなり、この配合の意味が失われる。
補足
ニューディは「ラビオリの中身だけ」。繋ぎは卵黄とパルミジャーノのみで、形を保つ役目は次の冷蔵とセモリナの皮が担う。
生地を冷蔵庫で締める
- 1 並行(生地を間に)約20×25cmのバット2枚に、セモリナ粉を各175g(計350g)、厚さ5mmほどに平らに敷き詰めておく。
- 2 並行(生地を間に)残りのセモリナのうち150gを覆い用に小さなボウルに、50gを手粉用に平皿に取り分けておく。
- 3 ボウルにラップを密着させてかけ、冷蔵庫で30分。
完了の目安
30分後、スプーンですくった生地が角を保ち、垂れ落ちなければ成形可能。
注意点
生地が温かいままだと手にべたついて丸められない。必ず冷えてから成形する。
補足
冷蔵で卵黄とチーズの脂肪が締まり、粉を使わずに丸められる状態になる。
1個30gに丸め、セモリナに埋める
- 1 手粉用のセモリナ50gを手のひらに薄くまぶす。
- 2 生地をスプーンで約30gずつすくい、セモリナをつけた手で転がして直径約4cmの球に軽く丸める。
- 3 丸めたそばからセモリナを敷いたバットに並べ、隣との間隔を2cmあけて1枚に12個ずつ、計24個を成形する。
- 4 覆い用のセモリナ150gをスプーンですくい、ニューディの上からかけて表面が見えなくなるまで完全に覆う。
完了の目安
生地約700gから直径約4cm・約30gのニューディが24個できていること。
すべてのニューディがセモリナに埋まり、表面が露出していない状態になっていること。
注意点
強く握って丸めると密度が上がって重くなる。手のひらで転がす程度に留める。
セモリナの層が薄いと接地面から水分が戻り、皮ができずに茹でで崩れる。
補足
トスカーナでは成形・保存ともセモリナで扱い、小麦粉は使わない。
1皿6個で盛るので、24個ちょうどに割り切れるよう1個30gを守る。
セモリナの中で12時間乾かして皮を作る
- 1 バットにラップをふんわりかけ、冷蔵庫で12時間。
完了の目安
12時間後、表面が乾いて薄い皮が張り、指で持ち上げても形が崩れなければ茹でに進める。
注意点
ラップを生地に密着させると湿気がこもって皮ができない。必ずふんわりかける。
12時間より短いと皮が薄く、粉なしの生地では茹でで割れる。
補足
この一晩の乾燥が、粉を一切使わずに茹で崩れを防ぐシエナの伝統的な手法。
翌日、余ったセモリナは払い落として使わない。
茹で湯を沸かし、皿を温める
- 1 並行(湯を沸かす間に)冷蔵庫からニューディを出し、1個ずつ手に取って余分なセモリナを指で払い落とし、乾いた皿に並べる。
- 2 大きめの鍋に水3Lを入れて強火にかけ、沸騰したら粗塩30gを加える。
- 3 火を弱めて、湯面が静かに揺れて時折小さな泡が上がる程度(約90℃)に保つ。
- 4 盛り付け用の皿4枚を、湯を張ったバットに重ねるか60℃のオーブンに入れて温めておく。
完了の目安
塩が完全に溶け、湯が煮立たずに静かに揺れる状態で安定していること。
ニューディ表面のセモリナが払われ、白い薄皮が見えていること。
注意点
ぐらぐら煮立った湯に入れると対流でニューディが崩れる。必ず沸騰を落ち着かせてから茹でる。
補足
茹で湯の塩分は10g/Lが基準だが、短時間で浮上する塊状のニューディは塩をほとんど吸わない。味の骨格は生地の細粒塩5gとパルミジャーノで、茹で湯の塩は表面の当たりを整えるだけと考える。
ニューディを茹で、並行して泡立ちバターを作る
- 1 並行(1回目のニューディを湯に沈めたら)大きめのフライパンに1.5cm角に切った冷たいバター120gを入れて弱火にかけ、半分ほど溶けたところでセージの葉16枚を加える。
- 2 並行(1回目のニューディが浮くのを待つ間に)フライパンを揺すりながら弱火で2分加熱し、バターが細かく泡立ってヘーゼルナッツのような香りが立ったら火を止める。
- 3 約90℃を保った湯に、ニューディを穴あきお玉に載せて1個ずつ静かに沈め、1回目として12個入れる。
- 4 ニューディが浮き上がってきたら、その状態のまま2分茹でる。
- 5 泡立ったバターのフライパンに、1回目のニューディを穴あきお玉でそっとすくい上げ、湯を切って移す。
- 6 残り12個も同じように静かに沈め、浮上から2分茹でてフライパンに移す。
- 7 茹で汁を計量カップで100ml取り置く。
完了の目安
ニューディが全体的に浮上し、そこから2分経過していれば引き上げどき。
表面がつやを帯び、指で軽く触れると弾力が返ってくること。
セージの葉が張りを失って半透明になり、バターが淡いきつね色で泡立っていること。
注意点
湯を再沸騰させると激しい対流で崩れる。浮いてきても火は上げない。
一度に入れすぎると湯温が下がり、生地が湯を吸ってふやける。
バターを茶色を通り越して黒く焦がすとセージの清涼感が消え、苦味が全体を支配する。強火にせず必ず弱火で通す。
補足
burro e salvia は焦がしバターではなく「泡立ちバター」。焦がしすぎないのがトスカーナ流。
茹でとバターを並行させることで、バターが冷え切る前に全24個をフライパンに集められる。
最初の1個を試し茹でして崩れないか確認すると安心できる。
ソースと和えて盛り付ける
- 1 ニューディを入れたフライパンを弱火にかけ、取り置いた茹で汁のうち60mlを注ぐ。
- 2 フライパンを手前に傾けて円を描くように揺すり、バターと茹で汁が白濁して一体化するまで1分ほどさせる。
- 3 ソースが重すぎて動きが鈍い場合のみ、残りの茹で汁40mlを10mlずつ加えながらさらに30秒揺する。
- 4 火を止め、スプーンでソースをニューディの上からすくいかけ、全体に絡める。
- 5 温めた皿4枚にニューディを6個ずつ盛り、フライパンに残ったソースとセージの葉を等分にかける。
- 6 取り分けておいたすりおろしパルミジャーノ30gを4皿に等分に振る。
完了の目安
ソースが分離せず、とろりとしてニューディの表面に膜のように留まっていれば完成。
注意点
菜箸やトングで転がすと崩れる。フライパンを揺する動きとスプーンがけだけで絡める。
茹で汁を一度に100ml入れるとバター120gに対して液体が多すぎ、緩いソースになって絡まない。
前に火を強めるとバターが分離して油っぽくなる。
補足
皿が冷たいとバターがすぐ固まるため、温めた皿への盛り付けが味の印象を大きく変える。
この料理について
トスカーナ、とりわけシエナからマレンマにかけての土地では、リコッタとほうれん草の詰め物を生地で包まずに丸め、粉をまとわせて茹でます。ニューディという名前は「裸」という意味で、包む生地がないことから来ています。
生地を作る粉を節約しなければならなかった時代の工夫とも、余った詰め物の始末とも言われてきました。マルファッティ(出来損ない)という別名もあります。
トスカーナのトラットリアでは、春の品書きに並びます。仕上げは焦がしバターとセージ、あるいはセージとパルミジャーノだけです。
標準レシピに使う食材
この欄にはアフィリエイトリンクが含まれます。
代わりに使える食材
羊乳リコッタRicotta di pecora
ほうれん草Spinaci freschi
パルミジャーノ・レッジャーノParmigiano Reggiano
-
ペコリーノ・トスカーノ(熟成)本格度: -5 pts
塩気と羊乳の香りが前に出て、より土着的で力強い味になる。
工程3:塩気が強いため生地に加える細粒塩を3gに減らす。
-
グラナ・パダーノ本格度: -5 pts
旨みの余韻がやや短く、全体に穏やかな味わいになる。
卵黄Tuorli d'uovo
セモリナ粉(細挽き)Semola rimacinata di grano duro
-
強力粉(打ち粉用)本格度: 変化なし
打ち粉として使うため、味はほぼ変わらない。
食感:表面のざらつきが減る。粉が付きすぎるとべたつきやすい。
生地に練り込まず、作業台と成形後の敷き粉に使う/余分な粉は調理前にはたく
セージ(生)Salvia fresca
-
ドライセージ(ホール)本格度: -10 pts
清涼感のある青い香りが抜け、薬草的で乾いた香りだけが残る。
工程8:ホールの葉8枚を使い、バターに入れる時間を20秒に短縮し、焦げやすいので火から外して香りを移す。
ナツメグNoce moscata
-
メース本格度: -5 pts
甘い香りがやや軽く、柑橘に近い華やかさが出る。
READER REVIEWS
ユーザーレビュー
この料理を作った感想を教えてください
評価ありがとうございます。確認後に公開されます。
