BREAD · 3/6
こねと折りたたみ——生地の力を育てる
混ぜる、こねる、休ませる操作を、生地の変化から理解する
生地が手につくと、粉を足して扱いやすくしたくなります。しかし、混ぜたばかりの生地と、こねて休ませた生地は同じ配合でも手触りが違います。まずは材料を変えず、操作によって何が変わるかを見ます。
混ぜる、こねる、休ませる
混ぜる目的は、材料を行き渡らせて乾いた粉のかたまりをなくすこと。こねる目的は、生地のつながりを育てることです。休ませる間には水が粉へなじみ、生地の緊張がゆるみます。休ませることは、手を動かすのを忘れている時間ではなく、次に伸ばしやすい状態を整える工程です。
- ボウルの底と側面に乾いた粉が残らないよう、カードで集めながら混ぜる。
- 台に出し、生地を押し伸ばして折り返す。台に残った生地はカードで集め、元の生地へ戻す。
- 生地が手につくときは軽く湿らせる。水を大量に持ち込まず、打ち粉で台を白く覆わない。
- 標準レシピの8〜10分を目安に、表面の滑らかさと端をゆっくり伸ばしたときのつながりを確かめる。

混ぜた直後
表面が粗く、ちぎれやすい。手につくことだけを理由に、水分過多とは判断しません。
こねた後
表面が滑らかになり、端をゆっくり引くと薄く伸びる部分ができる。今回の生地は、少し裂ける程度までつながれば次へ進みます。
折りたたみは、発酵中の生地を支える操作
折りたたみは、生地の端を伸ばして中央へ重ね、ひとまとまりに整える操作です。高加水のパンなどで、生地の強さを育てるために用いられます。ボウルの中で端を持ち上げるときは、ちぎれるまで引かず、抵抗が出たところで重ねます。発酵が進んだ生地を激しくこね直す動きとは異なります。
張りがあることと、伸びること
生地を強く引いたときに縮むのは、単にこねが足りないとは限りません。こね上げた直後には、つながりがあっても伸ばす方向へ抵抗することがあります。成形中に縮むなら、表面を覆って休ませ、緊張がゆるんでから再び広げます。力で天板の端まで引っ張ると、薄い部分だけが裂けます。
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