PASTA · 5/5
粉から麺まで——通しで作る
理論を手順に変える。生地を仕込み、伸ばし、タリアテッレにカットするまでの全工程
01〜04で扱った理論——粉の性質、グルテンの形成、マシンの使い方、形状の論理——をここで一本の手順につなぎます。初めて手打ちパスタを作る場合も、「なぜこの順番か」が分かった状態で読む場合も、この記事が出発点になります。
Step 1 — 生地を仕込む(所要時間:5〜8分)
- 粉400gをはかりで正確に量る。卵4個は別の容器に割り入れ、殻が混入していないか確認してから使う。
- 台の上に粉を山形に盛り、指で中央を深くくぼませる。くぼみの底が薄いと卵が漏れるため、しっかり厚みを残す。
- 卵をくぼみの中に流し入れ、フォークで中央から外側に向かってゆっくり混ぜる。粉の壁を崩しながら少しずつ取り込んでいく。急いで混ぜると壁が崩れて卵が流れ出す。
- 全体がひとまとまりになったら、台に散らばった粉を手のひらで中央に寄せ、押し込むようにしてひとつにまとめる。

Step 2 — こねる(所要時間:10〜12分)
打ち粉をしていない台の上で、手のひらの付け根を使って生地を前方に押し出します。90度回転させてたたみ直し、また押し出す。この動作を10〜12分繰り返します。 打ち粉は最小限に抑えます。足すたびに生地が硬くなり、伸ばしにくくなります。
Step 3 — レスト(所要時間:30〜60分)
こね上がった生地をラップで隙間なく包み、常温(20〜25℃)に30〜60分置きます。冷蔵の場合は最大24時間まで可能で、低温でゆっくり休ませると風味がわずかに増します。 この工程を省いて伸ばそうとすると、グルテンの張力で生地が縮み、マシンのローラーを通しても元の厚さに戻ってしまいます。急ぐ場合でも最低20分は確保してください。
Step 4 — マシンで伸ばす(所要時間:10〜15分)
休ませた生地を4等分します。作業しない分はラップをかけて乾燥を防ぎます。一度に全量をマシンに通そうとすると生地が長くなりすぎて扱いにくくなるため、必ず分割して進めます。
- 生地1片を手で平らに押しつぶし、マシンの番号1(最も厚い設定)で通す。通した生地を半分に折り、再度1番で通す。この折り返しを3〜4回繰り返す。生地の表面がさらに均一になり、残っていた気泡が消える。
- 番号を2に上げて1回通す。次に3、次に4と、1段ずつ上げながら各番号で1回通していく。2段以上飛ばすと生地が引きちぎられる。
- タリアテッレの目標は番号3〜4(約1.5〜2mm)。生地が均一なリボン状になったらシートの完成。
- 完成したシートに打ち粉を薄くはたき、布巾の上に広げて5〜10分乾燥させる。表面が少し乾いた状態になるとカット時にくっつかない。

Step 5 — タリアテッレにカットする(所要時間:5分)
- シートに打ち粉をしっかりはたき、手前からゆるく巻いて直径5〜6cmのロール状にする。くっつかないよう、巻く前に打ち粉を均等に行き渡らせる。
- ロールを包丁で6〜8mm幅に切る。刃を前後に引くのではなく、真上から真下に押し切ると断面がきれいになる。
- 切ったパスタをすぐに指でほぐしてリボン状に広げ、打ち粉をはたいてバラバラにする。くっついたまま放置すると剥がれなくなる。

すぐ茹でる場合
切り終えたらすぐ大鍋の塩湯(湯1Lに対して塩10g)に入れる。生パスタの茹で時間は2〜3分。アルデンテを確認しながら1本食べて判断する。
翌日以降に使う場合
パスタをひとつまみずつ指でくるりとまとめて小さな巣状にし、打ち粉をはたいてから乾燥させ、密閉容器に入れる。冷蔵2日・冷凍1か月まで保存可能。冷凍の場合は解凍せずそのまま茹でる。
次の週末は、コース料理を家で。
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