AUTHENTIC RECIPE
Peposo alla Fornacina黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込み
15世紀フィレンツェのレンガ職人(フォルナチーニ)が生んだ伝説の料理。牛すね肉を大量の黒胡椒・にんにく・キアンティで、かつてはレンガ窯の余熱で数時間煮込んだ。材料は最低限、胡椒だけが主役。肉が崩れるまで待つことが全て。
本場中部イタリアで受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(4人分)
- 牛すね肉(またはすね肉の輪切り)1000g5cm角に切る。骨があるとより旨みが出る
- キアンティ・クラッシコ(赤ワイン)750ml肉がほぼ浸かる量。鍋の大きさで調整
- にんにく10片皮付きのまま鍋に入れる。多すぎる印象を受けるが正しい量
- 黒胡椒(ホール)20g大さじ2程度。粒のまま使う(すりおろさない)
- ホールトマト缶200g手で粗く潰す。量は少なめが正式
作り方
煮込みの土台を作る
- 1 牛すね肉1000gを5cm角に切る。
- 2 厚手の鍋に牛肉を入れる。
- 3 にんにく10片(皮付き)・黒胡椒20g(ホール)・塩・ホールトマト200g(手で潰す)を加える。
注意点
オイルは使わない。これが正式なレシピ。
ワインを注ぐ
- 1 キアンティ750mlを全量注ぐ。
- 2 肉がほぼ浸かる状態にする。足りなければ水を少量追加。
完了の目安
肉がほぼワインに浸かった状態になれば次へ。
弱火で長時間煮込む
- 1 蓋をして強火にかけ、沸騰させる。
- 2 沸騰したら非常に弱火(または120℃のオーブン)にして3時間以上煮込む。
完了の目安
肉がフォークで崩れるほど柔らかくなれば次へ。
注意点
煮込み中は絶対にかき混ぜない。
ソースを煮詰める
- 1 水分が足りなければ少量の水を加える。
- 2 ソースが少なければ蓋を外して少し煮詰める。
完了の目安
肉がフォークで崩れるほど柔らかくなれば完成。
パンを添える
- 1 トスカーナパン(またはフォカッチャ)を厚切りにして添える。
INGREDIENT OPTIONS
手に入る食材で、本格の輪郭を保つ
黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込みは、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。
牛すね肉(またはすね肉の輪切り)の代わりに
牛肩肉(煮込み用)
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
ゼラチン質がやや少ないが仕上がりは近い
キアンティ・クラッシコ(赤ワイン)の代わりに
その他フルボディ赤ワイン
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
料理としては成立する。サンジョヴェーゼ系が最適
この料理について
1420年代、フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のドーム建設に使われるレンガが、インプルネータという町で焼かれていました。レンガ職人(フォルナチーニ)は窯の周りで一日中働き、その余熱で食事を作りました。牛肉の塊を鍋に入れ、大量の黒胡椒とキアンティで満たして窯の脇に置き、仕事に戻る——これがペポーゾの起源です。
黒胡椒の量は一般的なシチューの数倍です。しかし数時間の加熱で胡椒の刺激は和らぎ、残るのは複雑な香りと穏やかな温かみです。にんにくを皮付きのまま加えることも特徴的です。皮が保護膜になり、長時間加熱されても苦くなりません。食べる頃にはとろとろに柔らかくなっていて、そのまま食べられます。
材料は牛肉、赤ワイン、にんにく、黒胡椒、塩の5つです。インプルネータのレンガ職人が複雑な調理をしていたとは考えにくく、あるものを鍋に入れて待つという行為がそのまま料理になりました。
この料理に合わせる
現地の食卓では、この一皿と共にこんな料理が並びます。
QUESTIONS
よくある質問
黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込みに牛肩肉(煮込み用)を使ってもいいですか?
使えます。ただし牛すね肉(またはすね肉の輪切り)を牛肩肉(煮込み用)に替えると本格度が5点下がります。ゼラチン質がやや少ないが仕上がりは近い。
黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込みにその他フルボディ赤ワインを使ってもいいですか?
使えます。ただしキアンティ・クラッシコ(赤ワイン)をその他フルボディ赤ワインに替えると本格度が5点下がります。料理としては成立する。サンジョヴェーゼ系が最適。
黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込みを失敗せずに作るコツはありますか?
つまずきやすいのは次の点です。オイルは使わない。これが正式なレシピ。煮込み中は絶対にかき混ぜない。
黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込みを作るのにどれくらい時間がかかりますか?
4人分で合計3時間15分です(準備15分・調理3時間)。
黒胡椒を効かせたトスカーナ風牛肉煮込みは家庭で作るのが難しいですか?
難易度は5段階中2で、イタリア料理のなかでは作りやすい部類です。全5工程のうち仕上がりを左右するのは「煮込みの土台を作る」「弱火で長時間煮込む」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。
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