AUTHENTIC RECIPE
Torta Margheritaトルタ・マルゲリータ
バター・卵・じゃがいもデンプンで作るイタリア家庭の定番スポンジケーキ。薄力粉とフェコラ・ディ・パターテを半々で使うことで、軽くふんわりした独特の口どけが生まれる。イタリア全土の「おばあちゃんのケーキ」として親しまれてきた北イタリア菓子の礎。
本場北イタリアで受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(8人分)
- 薄力粉100g
- じゃがいもデンプン100gフェコラが理想。コーンスターチではしっとり感が少し弱まり、薄力粉のみに変えるとトルタ・マルゲリータ特有の軽さが失われる
- 砂糖150g
- 卵4個卵黄と卵白に分ける。常温に戻す
- バター(無塩)120g常温でクリーム状に戻す
- ベーキングパウダー8g
- レモンの皮1個分国産・ノーワックスのレモンを使用。白いワタを避けて表皮だけをすりおろす
- 塩1g
- 粉砂糖(仕上げ用)15g
作り方
型とオーブンを準備する
- 1 オーブンを180℃に予熱する。
- 2 直径22cmの丸型にバターを薄く塗り、薄力粉を振って余分を落とす。
完了の目安
オーブンが温まり、型の準備が整えば次へ。
バター生地を作る
- 1 レモンの表皮だけをすりおろす。
- 2 常温のバター120gと砂糖150gをハンドミキサーで3〜4分混ぜる。
- 3 卵黄4個を1個ずつ加えてその都度よく混ぜる。
- 4 すりおろしたレモンの皮1個分を加えて混ぜる。
完了の目安
白っぽくふんわりしたクリーム状になれば次へ。
粉類を折り込む
- 1 薄力粉・じゃがいもデンプン・ベーキングパウダーを合わせてふるう。
- 2 生地に2〜3回に分けて加え、ゴムベラでさっくりと混ぜる。
完了の目安
粉が見えなくなれば次へ。
注意点
混ぜすぎるとグルテンが出てケーキが重くなる。さっくりと混ぜる。
卵白を折り込む
- 1 卵白4個と塩1gを角が立つまで泡立てる。
- 2 卵白の1/3を生地に加えてよく混ぜてほぐす。
- 3 残りを2回に分けてゴムベラで切るように折り込む。
完了の目安
白い筋がなくなり均一に混ざれば次へ。
注意点
泡をなるべく消さないよう、すくいあげるように混ぜる。
マルゲリータ生地を焼く
- 1 生地を型に流し込み、台に軽く打ちつけて気泡を抜く。
- 2 180℃で30〜35分焼く。
完了の目安
竹串を中心に刺して何もついてこなければ焼き上がり。
注意点
焦げそうなときはアルミホイルをかぶせる。
冷まして仕上げる
- 1 型のまま10分冷ます。
- 2 型から取り出して網の上で完全に冷ます。
- 3 粉砂糖15gをたっぷり振る。
注意点
熱いうちに型から外すと崩れる。10分待つ。
INGREDIENT OPTIONS
手に入る食材で、本格の輪郭を保つ
トルタ・マルゲリータは、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。
じゃがいもデンプンの代わりに
コーンスターチ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
フェコラ特有のしっとり感が若干弱まるが、軽さは維持できる
じゃがいもデンプンの代わりに
薄力粉(追加)
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
生地が重くなりトルタ・マルゲリータ本来の口どけが失われる
レモンの皮の代わりに
バニラエッセンス
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
レモンの清々しい香りがなくなり風味が変わる
レモンをすりおろす工程を省き、数滴をバター混ぜの工程で加える
この料理について
トルタ・マルゲリータは、イタリアのどの地方の家庭にも存在する「おばあちゃんのケーキ」です。ロンバルディア州パヴィアを起源とするこの菓子は、薄力粉にじゃがいもデンプン(フェコラ・ディ・パターテ)を半量混ぜることで、フランスや日本のスポンジケーキとは異なる独特の口どけを生み出します。1891年にペッリグリーノ・アルトゥージが出版した料理書にもその原型が記録されており、統一イタリア期のブルジョワ家庭の食卓を代表する菓子のひとつです。
フェコラ・ディ・パターテはじゃがいもから作られるデンプンで、グルテンを含まないため、焼き上がりのケーキに独特の「ほろりと崩れる軽さ」を与えます。卵黄でリッチさを加え、泡立てた卵白を折り込むことで、シンプルな材料のケーキとは思えない高さとふんわり感が生まれます。材料はどの家庭にもあるもので、特別な道具も必要ありません。
イタリアの家庭では、日曜の朝食に家族のために焼き、午後のカフェ・ラッテとともに切り分けるのが定番の光景です。粉砂糖をたっぷり振って皿に置き、スライスするとほろりと崩れる。それだけで十分なケーキです。
QUESTIONS
よくある質問
トルタ・マルゲリータに薄力粉(追加)を使ってもいいですか?
作れますが、じゃがいもデンプンを薄力粉(追加)に替えると本格度が20点下がります。生地が重くなりトルタ・マルゲリータ本来の口どけが失われる。
トルタ・マルゲリータにコーンスターチを使ってもいいですか?
使えます。ただしじゃがいもデンプンをコーンスターチに替えると本格度が5点下がります。フェコラ特有のしっとり感が若干弱まるが、軽さは維持できる。
トルタ・マルゲリータにバニラエッセンスを使ってもいいですか?
使えます。ただしレモンの皮をバニラエッセンスに替えると本格度が10点下がります。レモンの清々しい香りがなくなり風味が変わる。レモンをすりおろす工程を省き、数滴をバター混ぜの工程で加える。
トルタ・マルゲリータを失敗せずに作るコツはありますか?
つまずきやすいのは次の点です。混ぜすぎるとグルテンが出てケーキが重くなる。さっくりと混ぜる。泡をなるべく消さないよう、すくいあげるように混ぜる。焦げそうなときはアルミホイルをかぶせる。
トルタ・マルゲリータを作るのにどれくらい時間がかかりますか?
8人分で合計55分です(準備20分・調理35分)。
トルタ・マルゲリータは家庭で作るのが難しいですか?
難易度は5段階中2で、イタリア料理のなかでは作りやすい部類です。全6工程のうち仕上がりを左右するのは「粉類を折り込む」「卵白を折り込む」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。
READER REVIEWS
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次の週末は、コース料理を家で。
すべての皿が、いちばんおいしい瞬間に。
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