AUTHENTIC RECIPE
Spaghetti alla Carbonaraスパゲッティ カルボナーラ
卵・グアンチャーレ・ペコリーノ・黒胡椒だけで作る、ローマの伝統パスタ。生クリームは使わない。乳化させた卵とチーズのソースが命。
本場イタリア料理で受け継がれてきた作り方を基準にした本格レシピを、仕上がりを左右する判断点まで省略せずに紹介します。
AUTHENTICITY SCORE
本格度スコア
標準レシピの食材と手順です。代替食材を選ぶと、味・食感・工程への影響とともにスコアが変わります。
材料(2人分)
- グアンチャーレ140g7mm角に切る
- スパゲッティ200g1.7-1.9mm推奨
- 卵黄4個新鮮な卵の卵黄のみを使う。白身は使わない
- ペコリーノ・ロマーノ60gすりおろして使う
- 黒胡椒小さじ2粗挽きを使う。カルボナーラの「炭」感はここから
作り方
湯を沸かす
- 1 大きな鍋に湯を入れ、強火にかけて沸騰させる。
- 2 沸騰したら塩(湯1Lあたり10g)を加えて溶かす。
完了の目安
ぐつぐつと全体が沸騰し、塩が溶けたら次へ。
具材を準備する
- 1 グアンチャーレを7mm角の拍子木状に切り分ける。
- 2 ペコリーノ・ロマーノを目の細かいおろし金ですりおろす。
- 3 黒胡椒をペッパーミルで粗めに挽くか、包丁の腹で叩いて粗挽きにする。
パスタを茹でる
- 1 沸騰した塩湯にスパゲッティを入れ、袋表示時間より1分短くゆで始める。
グアンチャーレを炒める
- 1 冷たいフライパンにグアンチャーレを油を引かずに入れ、中火で2分加熱する。
- 2 脂が出始めたら弱火に落とし、さらに7〜8分炒める。
- 3 グアンチャーレの表面がきつね色でカリッとし、透明な脂が溶け出した状態が目安。
注意点
グアンチャーレから多くの脂が溶け出すので、油は引かなくてもOK。
フライパンを冷ます
- 1 火を止めて余熱で1〜2分置き、そのままフライパン内で70℃以下まで冷ます。
注意点
グアンチャーレの脂が高温のため、そのまま卵液を加えるとスクランブルエッグになる。
卵液を作る
- 1 ボウルに卵黄4個を割り入れ、すりおろしたペコリーノ・ロマーノと粗挽き黒胡椒を加える。(チーズと胡椒は最後の仕上げとしても一部残しておく)
- 2 かき混ぜてペースト状にする。
完了の目安
粉っぽさが消えてリボン状に流れる濃度になったら次へ。
グアンチャーレの脂を絡める
- 1 スパゲッティをアルデンテ(中心に芯が残る状態)にゆで上げ、軽く湯切りしてグアンチャーレのフライパンに直接移す。
- 2 フライパンを弱火にかけ、30秒ほど和えてグアンチャーレの脂をパスタ全体にしっかり絡める。
完了の目安
脂がパスタ全体に行き渡ったら次へ。
注意点
茹で汁は濃度調整に使うので取っておく。
ゆで汁で乳化させる
- 1 ゆで汁を少しずつ加え、弱火のまま軽く乳化させる。
- 2 必ず火を止める。
完了の目安
全体が軽く乳化したら火を止めて次へ。
注意点
ここで火を止めないと卵液を加えたときにスクランブルになる。
卵液を絡める
- 1 火を止めた状態のフライパンに卵液を一気に流し入れ、素早く和えて全体に絡める。
注意点
火をつけたまま卵液を加えない。
ソースの濃度を調整する
- 1 ゆで汁を少しずつ加えながら濃度を調整する。
完了の目安
フライパンを傾けてソースがゆっくり流れ落ちる濃度になればOK。
注意点
ゆで汁を加え過ぎるとシャバシャバになってしまうので、慎重に少しずつ加える。
仕上げ
- 1 トングでパスタをねじりながら山高く半量ずつ盛り付ける。
- 2 残しておいたペコリーノと粗挽き黒胡椒を上から振りかける。
INGREDIENT OPTIONS
手に入る食材で、本格の輪郭を保つ
スパゲッティ カルボナーラは、次の食材でも作れます。味や食感、手順への影響を確認して選んでください。
グアンチャーレの代わりに
ベーコン
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
燻製の香りが加わり、本場のカルボナーラとは明確に異なる風味になる
油が多く出やすいので炒め時間を短くする
グアンチャーレの代わりに
パンチェッタ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
豚の旨みは近いが、グアンチャーレの脂の甘みとコクが少し弱くなる
スパゲッティの代わりに
ブカティーニ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
中空の穴がソースを含みボリューム感が増す。一部のローマのトラットリアで使われるが、スパゲッティが主流
スパゲッティの代わりに
メッツェ・マニケ
本場のバリエーション · 本格度への影響なし
短い筒形でソースをよく抱え込む。ローマ家庭料理のカルボナーラで好まれる伝統的な形状
乾燥重量はスパゲッティと同量。袋記載の茹で時間で。
スパゲッティの代わりに
リガトーニ
本場のバリエーション · 本格度への影響なし
ソースが筒の内側まで入り込み、卵とペコリーノの濃厚さをしっかり受け止める。ローマのトラットリアでも定番の形状
乾燥重量はスパゲッティと同量。袋記載の茹で時間で。
スパゲッティの代わりに
リングイネ
代わりに使える食材 · 本格度 -5点
形が違うが味への影響は最小限
ペコリーノ・ロマーノの代わりに
粉チーズ(市販)
代わりに使える食材 · 本格度 -20点
香りと風味が大幅に落ち、ソースのなめらかさも出にくい
ペコリーノ・ロマーノの代わりに
パルミジャーノ・レッジャーノ
代わりに使える食材 · 本格度 -10点
塩気と羊の風味が薄れ、まろやかになる。本場はペコリーノの鋭い塩気が重要
塩味が弱くなるため、パスタの塩を少し増やす
この料理について
カルボナーラの誕生については、今も歴史家の間で議論が続いています。炭焼き職人(carbonaro)が名の由来という説、第二次世界大戦後に連合軍が持ち込んだ卵とベーコンから生まれたという説——いずれも決定的な一次資料は残っておらず、1950年代以前の文献にカルボナーラの名は確認されていません。
ローマのトラットリアでは、昼食のプリモとして必ずといっていいほどメニューに並ぶ料理です。日曜の家庭料理としても広く受け継がれ、ローマっ子にとって幼い頃から慣れ親しんだ味です。グアンチャーレ・卵・ペコリーノ・黒胡椒——この四素材がカルボナーラの定義とされており、生クリームを加えたバリエーションは「本物ではない」という認識が地元では一般的です。
この四素材の規範はローマ料理人協会(Associazione Cuochi di Roma)が公認する基準にも明記されています。国際的には生クリーム入りが広まりましたが、ローマの台所では今も変わらぬ配合が守られており、カルボナーラはローマの食文化そのものを象徴する料理として位置づけられています。
この料理に合わせる
現地の食卓では、この一皿と共にこんな料理が並びます。
QUESTIONS
よくある質問
スパゲッティ カルボナーラにベーコンを使ってもいいですか?
作れますが、グアンチャーレをベーコンに替えると本格度が20点下がります。燻製の香りが加わり、本場のカルボナーラとは明確に異なる風味になる。油が多く出やすいので炒め時間を短くする。
スパゲッティ カルボナーラに粉チーズ(市販)を使ってもいいですか?
作れますが、ペコリーノ・ロマーノを粉チーズ(市販)に替えると本格度が20点下がります。香りと風味が大幅に落ち、ソースのなめらかさも出にくい。
スパゲッティ カルボナーラにパルミジャーノ・レッジャーノを使ってもいいですか?
使えます。ただしペコリーノ・ロマーノをパルミジャーノ・レッジャーノに替えると本格度が10点下がります。塩気と羊の風味が薄れ、まろやかになる。本場はペコリーノの鋭い塩気が重要。塩味が弱くなるため、パスタの塩を少し増やす。
スパゲッティ カルボナーラを失敗せずに作るコツはありますか?
つまずきやすいのは次の点です。グアンチャーレから多くの脂が溶け出すので、油は引かなくてもOK。グアンチャーレの脂が高温のため、そのまま卵液を加えるとスクランブルエッグになる。茹で汁は濃度調整に使うので取っておく。
スパゲッティ カルボナーラを作るのにどれくらい時間がかかりますか?
2人分で合計30分です(準備10分・調理20分)。
スパゲッティ カルボナーラは家庭で作るのが難しいですか?
難易度は5段階中2で、イタリア料理のなかでは作りやすい部類です。全11工程のうち仕上がりを左右するのは「グアンチャーレを炒める」「フライパンを冷ます」で、各工程に見極めの目安と注意点を明記しています。
READER REVIEWS
ユーザーレビュー
Erwin
今まで全卵で作っていたので濃度調整が少し難しかった。
この料理を作った感想を教えてください
評価ありがとうございます。確認後に公開されます。
次の週末は、コース料理を家で。
すべての皿が、いちばんおいしい瞬間に。
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