Pastiera Napoletana
ナポリ風リコッタと小麦のタルト
ナポリのイースターを象徴するタルト。煮た小麦(グラーノ・コット)・リコッタ・卵・砂糖・オレンジフラワーウォーターで作るフィリングをパスタ・フロッラに詰めて焼く。少なくとも1日置いてから食べるのが鉄則。
この料理について
ナポリではパスティエーラを「泣いていたフェルディナンド1世を笑わせた菓子」として語る伝説があります。国王を笑顔にするほどのものだという誇張は、この菓子のナポリにおける位置づけをよく表しています。
最重要の素材はオレンジフラワーウォーター(アクア・ディ・フィオーリ・ダランチョ)です。グラーノ・コット(煮た小麦)の素朴さ、リコッタのコク、シナモン・バニラ——全ての要素がこの香りによって一体化します。オレンジフラワーウォーターのない「パスティエーラ」は、根本的に異なる菓子です。
「焼いた翌日以降に食べる」という指示は慣習ではなく、機能的な理由があります。焼き立ては各素材が別々に主張しますが、一晩置くことで層が馴染み、香りが全体に行き渡ります。時間が料理の最後の工程になっています。
材料(10人分)
- 薄力粉(生地用)400g
- ラード(または無塩バター)200g伝統的にはラードを使う
- 砂糖(生地用)150g
- 全卵+卵黄(生地用)3個全卵1個+卵黄2個
- グラーノ・コット(缶詰の煮た小麦)400gイタリア食材店または輸入食材店で入手。前処理済みで便利
- 全乳(小麦煮込み用)200ml
- バター(小麦煮込み用)30g
- 羊乳リコッタ400g容器の水分を捨て、ペーパーで軽く押さえて水切りする
- 砂糖(フィリング用)250g
- 全卵(フィリング用)5個卵黄と卵白に分ける
- オレンジフラワーウォーター30mlパスティエーラの特徴的な香り。量を惜しまないこと
- キャンディドオレンジ・シトロンピール100g
- シナモン(粉)3g
- バニラ(ペーストまたはエッセンス)5ml
作り方
リコッタを水切りする
- 1 羊乳リコッタ400gの容器内の水分を捨てる。
- 2 キッチンペーパーで表面を軽く押さえる。
完了の目安
30分。水分が十分に切れれば次へ。
注意点
水分が多いとフィリングが水っぽくなる。しっかり水切りする。
グラーノ・コットを煮る
- 1 レモンの表皮だけをすりおろす。
- 2 グラーノ・コット400gを鍋に入れ、牛乳200ml・バター30g・すりおろしたレモンの皮を加える。
- 3 中火で15〜20分、牛乳を吸ってクリーム状になるまで混ぜ続ける。
- 4 冷ます。
完了の目安
15〜20分。牛乳を吸ってクリーム状になれば次へ(冷めるまで待つ)。
注意点
底が焦げないよう混ぜ続ける。
パスタ・フロッラを作り休ませる
- 1 ラード200gを薄力粉400gに擦り込む。
- 2 砂糖150g・卵3個を加えて素早くまとめる。
- 3 ラップして冷蔵庫で1時間休ませる。
完了の目安
まとまりのある生地になれば次へ(冷蔵庫で1時間後)。
注意点
こねすぎない。
フィリングを作る
- 1 水切りしたリコッタ400gと砂糖250gを滑らかになるまで混ぜる。
- 2 卵黄・オレンジフラワーウォーター30ml・バニラ・シナモン・刻んだキャンディドシトラスを加える。
- 3 冷ました小麦クリームを加えてよく混ぜる。
完了の目安
均一に混ざれば次へ。
注意点
オレンジフラワーウォーターを惜しまない。パスティエーラの香りの核心。
卵白を折り込む
- 1 卵白5個を固めに泡立てる。
- 2 リコッタ混合物に2回に分けてさっくり折り込む。
完了の目安
白い筋がなくなれば次へ。
注意点
泡をなるべく消さないよう折り込む。
型に詰め格子を飾る
- 1 オーブンを180℃に予熱する。
- 2 直径30cmのタルト型に生地の2/3を薄く敷き込む(側面も)。
- 3 フィリングを型の9割まで流し込む。
- 4 残りの生地で幅1cmの帯を作り格子状に飾る。
完了の目安
格子模様が完成すれば次へ。
パスティエラを焼く
- 1 180℃で65〜70分焼く。
完了の目安
表面がきつね色に、フィリングが固まれば焼き上がり。
注意点
表面が割れるのは正常。
冷まして寝かせる
- 1 完全に冷めてから冷蔵庫へ入れる。
- 2 最低1日置いてから提供する。
完了の目安
最低1日(できれば2日)。置くほど風味が一体化する。
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