Maiale in Agrodolce alla Siciliana
豚肉のシチリア風アグロドルチェ
アラブ支配の影響を強く受けたシチリア料理。酢と砂糖(またははちみつ)の「アグロドルチェ」に松の実・干しぶどうを加えた独特の風味が特徴。同じ技法は魚料理(スカペッチェ)にも使う。甘酸っぱさが豚の脂と絡み合う複雑な一皿。
この料理について
アグロドルチェ(甘酸っぱい)はシチリア料理の魂の一部です。9〜11世紀のアラブ支配の時代に、酢と砂糖(またははちみつ)・干しぶどう・松の実を組み合わせる調理法がシチリアに根付きました。同じ技法はマグロ、イワシ、野菜のカポナータにも使われています——アグロドルチェはシチリア料理の共通言語です。
豚肉とアグロドルチェの相性は歴史的な裏付けがあります。豚の脂の甘みと酢の酸味の対比、干しぶどうの濃縮された甘み、松の実の食感——この組み合わせはコントラストの料理です。「甘すぎる」「酸っぱすぎる」どちらにも偏らないバランスが仕上がりを決めます。砂糖と酢の比率は全量を先に加えるのではなく、少しずつ加えながら最後に調整します。
玉ねぎを15分じっくり炒める工程が基盤を作ります。透明になった玉ねぎは甘みが増し、酢と砂糖と合わさることでソースのベースになります。この工程を短縮すると、玉ねぎの生っぽさがアグロドルチェの甘みと合いません。
材料(4人分)
- 豚ロース(またはカツレツ用ロース)600g2cm厚に切るか、ロース薄切りなら重ならないよう注意
- 白ワインビネガー80mlアグロドルチェの酸味の核心
- 砂糖20g(大さじ1.5)はちみつ大さじ1で代用するとよりシチリアらしい
- 玉ねぎ2大薄切り。アグロドルチェの主役の一つ
- 松の実30g乾煎りしておく
- 干しぶどう(レーズン)30g水またはマルサラで10分戻す
- エクストラバージン・オリーブオイル40ml
- フレッシュミント1枝シチリア料理にミントはよく使われる
作り方
玉ねぎとレーズンを準備する
- 1 玉ねぎ2個を薄切りにする。
- 2 干しぶどう30gを水(またはマルサラ)に10分浸けて戻す。
- 3 松の実30gをフライパンで乾煎りして取り出す。
豚肉を焼く
- 1 豚肉600gに塩・こしょうをする。
- 2 フライパンにオリーブオイル40mlを中火で熱し、豚肉の両面に焼き色をつけて取り出す(各3分)。
完了の目安
両面にきつね色がついたら取り出す。
玉ねぎをじっくり炒める
- 1 同じフライパンで玉ねぎを弱火で15分じっくり炒める。
完了の目安
玉ねぎが透明で甘くなれば次へ。
注意点
弱火でじっくり炒めること。強火だと焦げる。
アグロドルチェを作る
- 1 砂糖20gを加えて1分混ぜる。
- 2 白ワインビネガー80mlを注ぎ、一瞬強火にしてアルコール分を飛ばす。
- 3 弱火に戻す。
完了の目安
ビネガーの酸味が和らいだら次へ。
豚肉を戻して煮込む
- 1 戻した干しぶどうと松の実を加える。
- 2 豚肉を戻し、蓋をして10分弱火で煮込む。
- 3 ソースが少なければ水を少量加える。
完了の目安
豚肉に火が通り、ソースがとろりとしたら次へ。
ミントを散らす
- 1 塩・こしょうで調整する。
- 2 ミントの葉を散らして盛り付ける。
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